投資信託の利益「基準価格の値上がり」と「分配金」

投資信託の利益

初心者の方が投資信託を実際に「やってみよう」と思い立った時、まず気になるのは、どうやって利益を得るのかでしょう。
投資する目的は当然利益を得るためであり、「その利益が得られる仕組み」がわからない事には、とても不安だと思います。

初心者の方は、利益を得るためには、とても専門的な知識が必要だとか、特別な手段を用いなければならないとか、そんな事を考えてしまいがちです。
ここでは「そんな初心者の方」のために投資信託の利益について、簡単にご紹介したいと思います。

投資信託の利益は、「基準価格の値上がり」と「分配金」によって発生します。
投資信託の基準価格が上昇した場合、それを換金する事で、購入価格との差額を利益として得られます(例:投資信託のポートフォリオに組み込まれている株などが、値上がりした場合)。
分配金とは、投資信託会社の決算の際に、投資信託の運用の成績に応じて分配される収益金です。

実際の投資信託の利益率は、どのような有価証券を組み入れているかによって、変わってきます。

一般的に「株式・不動産・債権」の順番で、利益率が高いとされています。

MMFやMRFなどといったファンドは元本が保証されますが、利子は「ごく小額」です。

株式では高い利益を期待できる一方で損額も大きく、ハイリスク・ハイリターンです。株式中心の投資信託は、初心者には少しハードルが高いと言えます。ですが小額から投資できるので、ハイリスク・ハイリターンでも投資額自体を低く設定してあれば問題ないでしょう。

投資信託協会で、「リスクとリターンの大きさ」を表すRR分類という指標を公表しています。それを参考にしてみると良いでしょう。

投資信託の基準価格

価格投資信託には、基準価格というものがあります。
これは投資信託を購入または換金する時に、基準となる値段の事です。1口または1万口あたりの時価、すなわち純資産総額を用いて算出されています。
なお、純資産総額は、資産から負債を引いた額です。

投資信託を購入する上で、この基準価格というのは、最も投資家が注目する値の一つです。

感覚的には商品価格と同様と言えるので、値段が高いか安いかというのは、とても重要な事です。
よって、投資信託は個人投資家が購入しやすいように、基準価格は「かなり抑え目」になっています。大体1万円前後というケースが多いようです。

投資信託の基準価格は、毎営業日ごとに、純資産総額を全受益権口数で割った数値で算出されます。
東京証券取引所が15時に閉まった後から、計算が始まります。19時頃には、基準価格が決定します。

ところで投資信託の基準価格が変動するのは、どんな場合でしょう。
株式投資信託では、ファンドに組み入れた銘柄の株価が変動した時です。
同様に債券を組み入れた投資信託では、債券の値段が変わった時です。
海外の株式や債券を組み入れた投資信託では、為替相場が上下動した時です。
あと、投資している銘柄が倒産してしまった時も、基準価格が変動します。

基準価格は、このように常に変動しているので、「申込み」の段階では具体的な購入価額が不明だったりします。そうは言っても、前日の基準価格はインターネットや新聞などで確認できます。それを参考にして、購入をするかしないかを検討できます。

投資信託の分配金

投資信託の「利益の仕組み」は、「基準価格の値上がり」と「分配金」による言えます。
ここでは分配金について、ご紹介したいと思います。

分配金とは、運用によって得た収益の一部または全額を、決算毎に投資家に対して分配する「お金」の事です。

つまり、皆から預かった「お金」で勝ち取った利益を皆で分けるという、初心者の方にも、とても「わかりやすい仕組み」です。
※運用については、証券会社や投資信託会社などの専門機関が、信託された資本を使って行なわれます。

分配金は、受益証券の口数に応じて支払われます。口数が多いほど、多額の分配金を得られます。
支払い方式は、

  • 収益を分配金として支払う場合
  • 収益分を、同一ファンドに再投資する場合
  • 投資家本人が、それらを選択できる場合

などがあります。

分配金はファンドごとに異なっており、分配金を「たくさん出してくれるファンド」は、当然のことながら人気が高いです。

近年では、毎月分配金を出すというファンドも増えてきました。
初心者の方なら、利益が毎月出るファンドのほうが安心できるでしょう。この分配金を参考にして、ファンドを決定する事例が多いようです。

ただし分配金の支払い頻度が多いからと言って、必ずしも良いとは限りません。
分配金を出すと、その分「基準価額が下がったり」、その都度「手数料が掛かったり」します。なので時には、損をしてしまうこともあります。
初心者の方は、そういったデメリットもしっかりと把握した上で、ファンドを選びましょう。

二種類の分配金

補足になりますが、追加型・株式投資信託の場合は、分配金が二種類あります。

一つは普通分配金で、分配落ち後の基準価格が投資家の元本を上回る部分から支払われる分配金のことを、言います。なお、この普通分配金には、税金が課せられます。

もう一つは特別分配金で、分配落ち後の基準価格が投資家の元本を下回る部分から支払われる分配金です。「元本の払い戻し」という事になるので、課税の対象とはなりません。

投資信託の売却

利益

売って利益を得ましょう

投資信託は、株や為替のデイトレのように、買って直ぐ売る、売って直ぐ買うというような取引は、まず行ないません。
投資信託においては大抵の場合、中期や長期に渡って保持していく事になります。

そうは言っても償還まで保有ぜず、中途の段階で売却して換金するという事例も多いです。
では、どうやって売却すれば良いでしょうか?

売却方法

投資信託の売却は、販売会社の「窓口・電話・インターネット」で申し込めます。初心者の方でも難しくはありません。
受付時間内に申し込み、ファンド名と口数そして解約代金の入金先を申告すれば、それで売却が成立します。
ちなみに入金は、即日ではありません。しばらく待つことになります。

ただし、その際に注意しなければならない事があります。
二つの売却方法が存在するという事を、知っておく必要があります。
その二つとは「解約請求」と「買取請求」です。

解約請求

解約請求は、信託財産の一部を解約するという方法になります。
この場合、ファンドの信託元本が減少します。
基本的には売却の際は、こちらを選択する事になります。

買取請求

買取請求は、換金を希望する投資信託を販売会社に買い取ってもらう、という方法です。
この場合は、ファンドの信託が減少する事はありません。
こちらは、クローズド期間など解約できない期間に売却しなければならない、という時に用いる事になります。
※売却方法の詳細については、販売会社にお問い合わせください。

難しい売却のタイミング

売却には、税金が掛かります。もしも売却のタイミングを間違えれば、損をしてしまったと後悔するでしょう。
しかしそうは言っても、売却のタイミングを見逃しても後悔する事になります。
いずれにしても初心者の方には、最適な売り時を見つけるのは難しいかもしれません。

それでも結局は、自分の判断力次第という事になります。特に初心者の方は、売却するタイミングについて、色々と勉強しておきましょう(儲けるよりも、損しないことを優先して売却するなど、自分のルールを見つけましょう)。

投資信託の解約

投資信託の初心者は、投資信託を始めることから終わること、つまり解約までの「一連の流れ」を、頭に入れておく必要があります。
なぜなら投資信託を始めたけれど状況が変わり、どうしても「まとまったお金」が必要になってしまう場合が、起きるかもしれないからです。

または、最初に考えていた運営方針(例えば長期で運用するという方針)と違う考え方になってしまう場合も、あるかもしれません。そんな時、投資信託の解約を行なうことになります。

投資信託の初心者が覚えておかなければならないのは、投資信託は一人の投資家から成り立っているものではない、ということです。
一人が投資信託の解約をしても、他の投資者は保有を継続しています。そのため解約金は、その投資信託に組み込まれている株式や債券を売却して確保することになります。

解約者が費用を負担

当然、株式や債券の売却のために費用が掛かるので、その分を投資信託の解約者が負担しなければなりません。
一般的に、その金額は基準価額の0.3%程度と言われています。
よって基準価額からその金額を差し引いたものが、投資信託・解約価額として手元に戻ってくる「お金」となります。

投資信託の初心者は、このようなペナルティ制度があることを踏まえた上で、購入をしなければなりません。そうすることが、複数の投資家たちから成り立つ「投資信託の公平さ」を保ち、信託財産が安定して保有されることに繋がります。

投資信託解約の場合は、その投資信託を購入した販売会社を通じて「手続き」を取ります。
※投資信託・解約の詳細については、販売会社にお問い合わせください。