上品で美味しい「お茶」紅茶

中国からやって来た紅茶

紅茶紅茶は、昔の中国からヨーロッパへ緑茶として伝えられた「お茶」です。ヨーロッパの人々の好みに合うように、最初は不発酵だった緑茶が、次第に完全発酵の紅茶へと変えられてゆきました。
紅茶の茶葉が採れる木の原種は、ツバキ科の常緑樹と言われています。中国雲南省からチベット、ミャンマー周辺の山岳地帯に自生していた木とされています。

なお当初の中国では、お茶は不老長寿の薬として飲まれていたそうです。薬ではなくて、普通の飲み物として飲まれるようになったのは、6世紀以降の事になります。
そして10世紀に入った頃、紅茶はシルクロードによって中国から中近東方面へ普及してゆきます。シルクロードには陸路と海路があって、陸路のシルクロードを経由した物を「チャ」と呼び、海路を経由した物を「テ」と呼んでいました。
その名残は今もあります。インドやトルコなどでは「チャ」または「チャイ」と呼び、イギリスやフランスなどでは「テ」または「ティー」と呼んでいます。

紅茶の分類

紅茶の分類の仕方として、「茶葉の原産地」「茶葉が収穫された地域」そして「茶葉の等級(グレード)」という3つの分け方があります。

原産地

インド

インドは、世界一の紅茶の生産量を誇ります(2009年当時)。そのインドの紅茶には、「アッサム」「ダージリン」「ニルギリ」があります。

アッサムは、世界最大の紅茶の産地アッサムの紅茶です。コクのある濃厚な味なので、ミルクティーでいただくと美味しいと言われています。

ダージリンについては、多くの方が一度は聞いた事のある名前でしょう。世界3大銘茶の一つと言われています。その産地は、ヒマラヤ山麓にあるダージリンです。紅茶のシャンパンと言われているくらいに、「香りと味に上品さ」がある紅茶です。

ニルギリは、南インドのニルギリ高原が産地の紅茶です。「爽快さを感じさせる香り」であり、その色は赤みのあるオレンジ色です。

スリランカ

スリランカの紅茶の生産量は、世界第2位です(2009年当時)。その種類には、「ウヴァ」「ディンブラ」「ヌワラエリヤ」があります。

ウヴァは、南東部の山岳地帯ウヴァが産地の紅茶です。その味は「渋み」があって、結構刺激的だそうです。世界3大銘茶の一つ、と言われています。

ディンブラは、先程のウヴァの反対側にある山岳地帯で作られている紅茶です。その味は優しい味わいであり、その「香り」はバラのような香りです。

ヌワラエリヤは、スリランカの最高地が産地の紅茶です。飲みやすいクセのない味とされています。その「香り」は、「花のような香り」がします。

茶葉の等級

茶葉の等級については、あんまり知られていないかもしれません。ここで言う等級とは、茶葉の「形」や「大きさ」で分類される事を言います。
なぜ「形」や「大きさ」で分けるのでしょうか。それは、茶葉の抽出時間を同じにしたいからです。抽出時間は、小さな茶葉なら短時間です。しかし大きな葉になる程、時間がかかります。美味しい紅茶を入れるためには、一緒に蒸らす茶葉の抽出時間を同じにする必要があります。よって茶葉の「形」や「大きさ」を見て、等級を決めています。

なお一般的に等級と言うと、茶葉の「品質の良し悪し」で決まると思うでしょう。ですがそうではなくて、先程言ったように「形」や「大きさ」で決まります。

3大銘茶の一つダージリン

紅茶の世界3大銘茶は、ダージリン、キーマン、ウヴァです。その3大銘茶の一つであるダージリンは、「味や香りの上品さ」が特徴の紅茶です。紅茶のシャンパンと言われたりします。
その産地は、インド北東部ヒマラヤ山麓の高地であり、標高2000メートルの場所です。これだけ高い場所なので、昼と夜の寒暖差が大きいです。その寒暖差のために、独特の霧が発生します。この霧が「上品な味と香り」を作り出す、とされています。

ちなみに「ダージリンの味わい」は、収穫時期によって「違い」があります。
収穫時期の3月から4月に収穫される紅茶の事を、一番摘み・春摘み(ファーストフラッシュ)と言います。多くが新芽なので、「香り」が若々しいです。ストレートティーでいただくと美味しい、とされています。収穫量は少ないので、貴重です。

収穫時期が5月から6月の物は、二番摘み・夏摘み(セカンドフラッシュ)と言います。「味そして香り」が最良なので、最高級品となっています。その「香り」は独特です。まるで「ぶどうのマスカットのような香り」と言われています。

収穫時期が10月から11月の物は、秋摘み(オータムナル)と言います。その味は、先の収穫時期の物と比べて、「渋さ」が加わっています。ストレートティーやミルクティーで飲むと美味しいです。

ゴールデンチップ

紅茶で高級品と言われている物に、ゴールデンチップを多く含んだ物があります。ここで言うチップとは、芯芽のことです。芯芽とは、茶葉の先端にある丸まった状態の芽の事を言います。

この芯芽を自然に乾燥させると、まずはシルバーチップと呼ばれる物になります。そして紅茶液でシルバーチップを染めた物が、ゴールデンチップとなります。染める事で、金色に仕上がります。

このゴールデンチップは、スリランカでの収穫量が大変に少ないです。そのため、とても希少価値がある物とされています。よって多くのゴールデンチップを含んだ紅茶は、高級品とされています。
ちなみに希少価値があって高級品と聞くと、簡単に手に入らないと思ってしまいます。だけど大手のネットショッピングサイトなどで販売されていました。普通に購入できる紅茶と言えます。

ミルクを入れる順番は?

以前イギリスにおいて、紅茶にミルクを入れる順番に関する論争があったそうです。先にミルクを入れる(Milk in First=MIF)、後にミルクを入れる(Milk in After=MIA)、どちらが美味しい紅茶の入れ方であるか?という論争です。

論争の結果に関しては、科学的には「先にミルクを入れる(MIF)」が美味しい紅茶の入れ方となりました。その理由は、牛乳のタンパク質の熱変性を起きにくくできる入れ方だからです。
「後にミルクを入れる(MIA)」とタンパク質の熱変性が起きやすくなり、紅茶の風味が失われるということです。よって「先にミルクを入れる」ほうが美味しい、とされました。

私はミルクを入れる順番について、今まで考えた事がなかったです。「美味しさ」にこだわる紅茶愛好家たちの情熱に、ちょっとびっくりしつつ感心しました。

余談ですが紅茶に関しては、ミネラルウォーターよりも水道水のほうが美味しいという意見があります。日本の水道水の成分や性質を考慮すると、紅茶に最適だからだそうです。ただし各地域の水道水には、それぞれ「違い」があると思います。