物や指数に投資する商品先物取引

様々なものがある商品先物取引

先物取引という言葉を、経済のニュース記事などで見たことがあると思います。先物取引と聞くと、「商品先物取引」を思い浮かべる人が多いでしょう。

商品取引では、様々な商品が取り引きされています。石油製品(ガソリン・灯油・原油・軽油など)、貴金属(金や銀、プラチナなど)が取引されています。
ちなみに貴金属の金は、日常生活でも取引されています。例えば地元の新聞チラシで、貴金属買取ショップが「金を高く買い取ります」と宣伝したりしています。
そして非鉄金属(アルミニウムなど)、農産物(大豆やコーヒー、とうもろこしなど)という商品も取引されています。

これらの商品先物取引の他にも、金融先物・債権先物・指数先物という商品もあります。商品が金融や債権、指数に変わったものですが、その取引の方法は同じです。

金融先物取引(外国通貨や金利など)
債権先物取引(国内や国外の債権)
指数先物取引(株価指数・消費者物価指数・債権指数・商品価格指数など)
以上のようなものを先物取引として扱っています。
なお、指数とは、どれだけ変動したかを表す指標のことです。

コーヒーの商品先物取引

コーヒー豆

商品先物取引の一つの例として、コーヒーがあります。普段飲み物としていただく事の多いコーヒーについては、投資商品としても売買されています。

そして商品先物取引の中では、コーヒーは比較的安定した商品と言われています。コーヒーに関しては、「アラビカコーヒー」と「ロブスタコーヒー」という2種類が存在しています(2009年当時)。

アラビカコーヒー

アラビカコーヒーは、主にレギュラーコーヒーとして使用されています。なので、コーヒー専門店などで使用されている物と言えます。

ロブスタコーヒー

ロブスタコーヒーは、インスタントコーヒーや缶コーヒーなどに使用されています。近代では、缶コーヒーの消費量がとても多いそうです。そのため商品先物取引でも、ロブスタコーヒーは安定感を感じられる投資商品だそうです。

なお、両者ともアメリカにおける需要が高いので、アメリカ経済の好調・不調がコーヒー取引に大きな影響を与える、と言われています。

日経225先物取引

先物取引の一つに、日経225先物取引というものがあります。一度くらいは聞いたことがある名称だと思います。

日経225先物取引とは、簡単に言うと、日経平均を株のように取引するというものです。日経平均とは、東証1部に上場している銘柄の中から選別された株価の平均です。
その「仕組み」は、ある特定の期日(満期日)に、現時点で決められた約定金額で日経平均株価指数の取引を契約する、という仕組みです。

株価チャート日経平均が下がっている局面で買い、購入時より値が上がった時に売る、という方法がシンプルな方法になります。
また、信用取引のように売りから取引することもできます。よって相場が下げている局面でも、利益を得る取引を開始できます。
日本株には、信用取引という証券会社から資金・株券を借りた売買の方法があります。日経225先物取引でも、似たような取引が可能です。

日経225先物取引は、「取引代金の数%という証拠金」で取引できます。これは、レバレッジ効果と言われるものです。少額の資金で大きな運用成果を得ようとする取引方法です。

ただし、気をつけるべき点があります。それは通常の場合、1000万円単位での取引であるという点です。つまり、日経平均のおよそ1000倍の価格で取引することになります。損益の結果が大きくなっています。
もしも10円の利益が出た場合は、1万円のプラスになります。しかし逆に、10円の損が出た場合は、1万円のマイナスになります。

日経225先物取引では、個別銘柄に集中投資するのではなくて、日経平均に投資をします。なので分散投資が可能であり、「値動き」を追いやすいと思います。個別株のリスクである企業の倒産という危険性も極めて少ない、と言えるでしょう。

ネット取引の株式取引システムの利便性が向上する中、日経225先物取引が度々注目されたりしています。

日経225先物オプション取引

日経225先物オプション取引とは、日経225先物についての売買の権利を取引するというものです。
一般的にオプション取引とは、予め決められた期日に、特定の商品を、予め定められた価格にて売買するという「権利」を取引することを指します。

日経225先物取引であれば、相場が下がってしまった時でも契約をしているので、予め定められた値段で絶対に日経225先物の売買をしなければなりません。
しかし日経225先物オプション取引の場合については、「権利」になるので、もしも自分の投資にとって不利になると思った場合には、日経225先物取引の売買をする権利を放棄しても良い、ということになります。

つまり日経225先物オプション取引における買い手は、損失を限定することが可能です。そういうメリットがあると言えます。
「日経225先物取引の買い」とは違い、「日経225先物オプション取引の買い」というのは、損失が始めに払った金額に限定されます。
さらに買い手には、証拠金が発生しません。そのため対象物の価格が予想と「反対の動き」をしたとしても、追加の費用は発生しません。

また、日経225先物オプション取引における売り手はリスクが高いですが、プレミアム収入によって「運用資金の利回り」を高められます。売り手は手にしたプレミアムを証拠金に充当できて、再度運用資金に回すことが可能です。

情報収集の方法

日経225先物取引を始める際、その情報を集めることが重要です。しかし取引を始めたばかりの人にとっては、情報収集の方法について、悩むところがあると思います。

情報収集の方法の中で最も一般的な方法は、新聞による情報収集です。一般的な新聞を始め、さらに専門的な情報を提供している物も参考にすると良いでしょう。
例えば「日刊工業新聞」や「日経金融新聞」などを読むと良いです。政治や経済情報という相場に関係ある情報を、入手できます。専門家のコラムを読むことで、少しずつ投資について学べるでしょう。
※近年ではウェブサイト上にも、新聞と同様な経済ニュースが公開されています。こちらを参考にしても良いです。

実際に取引を開始する前から「このような経済情報」を読んでおけば、よりスムーズに取引を開始できると思います。

※先物取引に関しては、最新の金融関連の法律をご確認ください。不明な点は、証券会社などにお問い合わせください。