介護を支援する社会的制度・介護保険

昔と比べて改善されている介護

全国には、介護をしている方が大勢いるでしょう。
ところで一昔前では、介護を外部に依頼するということができませんでした。依頼先がなかったということもありますが、世間の目があったため外部に依頼することに罪悪感がありました。なので、気軽に介護を委託できなかったそうです。

介護を行なうことは、今でも非常に大変なことです。だけど、それでも昔に比べると状況は少しずつ良い方向に向かっているようです。
「介護をみんなで支える仕組み」として、介護保険という制度があります。この制度では、介護を「社会的な仕組み」として取り組む事を目指しています。実際に介護することになったら、介護保険によるサービスを積極的に活用しましょう。

介護保険

介護介護を支援する社会的な制度と言える介護保険について、お話したいと思います。

介護保険は、介護保険制度とも言います。老人福祉と老人医療に分かれていた介護制度を組み直して、介護する側・される側にとって、使いやすくて公平な社会支援を作ってゆくための制度です。
介護保険は、介護保険法が元になっており、受けられるサービスの9割が給付されます。

2006年度の介護保険法の改正に伴い、要介護・要支援の状態によって、
介護給付(介護サービス)と、
予防給付(介護の予防サービス)の2種類を、
受けられることになります。

「常に介護が必要である」とするカテゴリーに入る要介護者1から5の人は、介護給付として「在宅サービス」と「施設サービス」の2種類を受けられます。
「要介護状態になる恐れ」があり、「日常生活での援助が必要である」とするカテゴリーに入る要支援者1と2の人は、予防給付として「施設サービス」のみを受けられます。

サービスを受けるに当たっては、本人が介護を必要とする状態である、ということを認めてもらう必要があります。また、どのような程度で介護が必要か?という要介護度の審査も、実施される必要があります。
要介護度の決定には、保険者である調査員と主治医の意見書をもとに、市町村などの保険者が行なう認定審査会によって、決められることになります。

介護保険制度

介護保険制度とは、急激に少子高齢化が進む中、家庭だけでは介護を支え切れなくなっている現状に対して、社会全体で介護を行なうという考えの下に作られた仕組みです。介護保険法から成り立っている制度です。

この介護保険制度が登場した理由は、やはり日本の高齢化が予想されているからです。将来において、今よりも介護を必要とする人たちが増えるとされています。寝たきりになった人の介護を思い浮かべるとよくわかりますが、介護は家族にとって大変な負担となります。そのような介護が今以上に当たり前となっている社会に対応するため、介護保険制度が登場しました。

介護保険の仕組み

介護保険の「基本的な仕組み」としては、加入者として第一号被保険者と第二号被保険者がいます。

第一号被保険者は、65歳以上の人のことです。保険料の額面は、市町村が決定します。
サービスを受けられるのは、介護を必要とする状態である、体の状態が悪化しないための支援が必要である、と認定された人に対してです。

第二号被保険者の人は、年齢対象が40歳から64歳までで、医療保険(例えば国民健康保険や健康保険など)に加入している必要があります。
保険料は、医療保険の保険者が決めます。老化に伴う病気により要支援や要介護状態であると認定された人に対して、サービスが支給されます。

要介護度の認定

ホームヘルパーの派遣や介護施設の使用などのサービスを受けるためには、市町村などの調査と、その資料などによる認定が必要です。要介護または要支援と認定される必要があります。保険者の代表である調査員と主治医の意見書とともに、保険者が開く認定審査会によって決められることになります。

介護保険の適用を受けたい場合、まずは市区町村の窓口や在宅介護支援センターなどで、介護認定の申請を行ないます。申請後、保健婦やケースワーカーなどの訪問調査員が調査にやってきます。
調査の結果によって、要介護度の認定がされます。その認定に応じて、適切な介護サービスを受けることになります。

介護保険証の紛失

ちなみに介護保険証について、万が一なくしてしまった場合は、再発行が可能です。介護保険に関するトラブルで、たまに保険証を紛失してしまったと聞きます。そんな時は、市町村の窓口に相談してください。後日新しい介護保険証が発行されると思います。

保険料

介護保険制度の保険料は、病気や障害の有無によらず、年齢が該当する場合に定められた保険料を支払う必要があります。その上でサービスの必要が出て来た際には、サービス料金の1割を負担することになります。
自己負担は1割となっていますが、もしも認定された以上のサービスを受けた場合は、その超えた分は全て自己負担となるようです。

介護保険法

介護保険法とは、2000年度から施行された法律です。国民年金や健康保険と並ぶ保険制度です。
65歳以上の人が「寝たきり」や「痴呆」になった場合、または40歳から64歳までの人が「老化に伴う病気」にかかった場合に、介護サービスを受けられるという法律です。

この法律により、40歳以上の人に対して、新たに保険料を払う必要が生じました。
これらの保険料と公費から、訪問介護や介護福祉施設などの利用料金、デイサービスなどのケアプランの利用料金を、支払うことになります。
また、介護される人にも定められた率をかけて、自己負担分の「お金」を支払ってもらうことになります。

2005年6月には、介護保険法の改正案が可決されました。改正された点としては、介護の必要性が「それほどない人」に対しては、新予防給付として介護予防サービスを追加しました。
これらの予防サービスでは、体の機能低下を予防してゆく方法が行なわれます。

また、介護施設の居住費と食費が自己負担になりました。ただし所得の低い人については、考慮してもらえるようです。
その他にも、ケアマネージャーを5年ごとに更新すると改正されました。

介護保険料

介護保険は、介護保険料を財源にして介護サービスの負担を行ないます。
介護保険料については、40歳以上の人は体に病気や障害があってもなくても、毎月の保険料を支払うことになります(なお、身体障害者・療養施設の利用者は、保険料を支払う必要はありません)。

社会保険の介護保険料は、市区町村別によって算定されています。算定する際、被保険者の収入などが考慮されます。
例えば40歳以上から65歳未満のサラリーマンの方の場合では、その人が所属している健康保険組合によって保険料や徴収方法が決められています。
介護保険では、国・自治体と被保険者において保険料を折半します。健康保険では、事業者(企業側)と被保険者において保険料を折半します。

もしも保険料を滞納した場合、督促状が送付されます。延滞金の徴収が行なわれる事になるでしょう。ずっと介護保険料を支払わない人(介護保険料の未納者)が介護保険を利用する場合、全額自己負担というペナルティーを課せられます(2007年時点)。

※この記事は2007年当時の記事になります。最新の介護保険制度の内容については、専門家に相談してください。