うつ病の原因(仮説)

うつ病の成因論

うつ病になる人と言ったら、強いプレッシャーを受けつつ仕事をしている人や、神経をすり減らして仕事をしている人だと思います。業種では、例えばプログラマーやデザイナーなどに「うつ病」になる人が多い、と聞きました。これらの仕事は、どちらかと言うと神経を使う仕事です。なので、心が病んで行きやすいのかもしれません。※もちろん他の業種でも、神経をすり減らす仕事はたくさんあります。

それでは、人はどうして「うつ病」を発症するのでしょうか?
うつ病の成因論には、生物学的仮説と心理的仮説があります。しかし「どちらの仮説」も、それで「うつ病の発症」を全て説明できるものではありません。明確な結論は、得られていません(2008年当時)。

仮説には、次のようなものがあります。

  • 生物学的仮説。
  • 心理学的・精神病理学的仮説。
  • 認知療法の立場からの仮説。

生物学的仮説

うつ病の成因論の一つに、生物学的仮説があります。生物学的仮説としては、モノアミン仮説や、MRIなどの画像診断所見に基づく仮説などがあります。

モノアミン仮説とは、薬物の有効性から導かれたものです。モノアミン仮説の中では、特にセロトニン仮説がよく語られています。これは、近年のSSRIと呼ばれるセロトニンの代謝に関係した薬物の売上増加に伴うものです。
このSSRIという薬の特徴は、セロトニンという神経伝達物質にのみ作用する事です。それまでの抗うつ剤では、様々な神経伝達物質に作用していました。
なお、生物学的仮説については、まだ決定的な結論を得られていません(2008年当時)。

心理学的・精神病理学的仮説

うつ病の成因論について、心理学的・精神病理学的仮説があります。心理学的・精神病理学的仮説の中で有名なものは、テレンバッハのメランコリー親和型性格に関する仮説です。

メランコリー親和型性格とは、几帳面で生真面目、小心な性格を意味します。この性格を持つ人は、責任範囲が広がった時、何もかも「きちんと完璧にやらなくてはいけない」と思います。責任範囲が広がった時の例としては、職場での昇進などがあります。そして無理を重ねて、うつ病を発症します。以上のことが、この仮説となります。
ただし、この仮説だけで全ての「うつ病」を説明できる訳ではありません。

認知療法の立場からの仮説

うつ病の成因論について、認知療法の立場からの仮説があります。これは、その人の人生経験において否定的な思考パターンが固定化しており、それが「うつ病の発生」と関連があるのではないか、という仮説です。ただし、はっきりとした結論は出ていないようです(2008年当時)。
ちなみに認知療法は、SAD(Social Anxiety Disorder:社会不安障害・社交不安障害)の治療において行なわれています。SADは、人前に出ることに不安や恐怖を感じるという心の病です。単なる「性格的な人見知り」ではなくて、病気です。

ところで以前に認知療法については、「ものの見方を変える訓練」と聞いた事がありました。あがり症の克服にも有効と言われている訓練だそうです。自分の心や考え方を変えると、日常の問題を解決できる可能性があります。今の不安を感じる日常生活を変えたいと願っている方は、認知療法を試してみるのも一つの方法だと思います。

うつ病の原因を取り除く治療

以前の「うつ病の治療」は、近代の西洋医学を基に治療が行なわれていました。精神科や心療内科では、投薬中心の治療でした。
投薬中心の治療では、患者が訴える症状に対応して薬の種類が「どんどん増えていく傾向」がありました。患者に憂うつ症状があるなら抗うつ剤、不眠の症状があるなら睡眠薬、不安があるなら抗不安薬というように、薬の種類が増えていきました。
このような対処療法は、一時的に症状を緩和できます。しかし根本的な原因を取り除くことはできない、と言えます。例えば「うつ病の原因」として、偏った食事や不規則な生活習慣による「脳の栄養不足」があります。対処療法では、この原因を取り除けません。

うつ病の医療近年の代替治療では、なぜ「うつ病」になったか?という原因を見つけ出して、治療していきます。治すためには、病気の原因を取り除くことが必要だからです。そのためには、統合医療が行なわれることが大切です。代替医療と西洋医学を取り入れた統合医療が重要と考えられるようになりました。

ところで「うつ病」かどうか、自分自身ではわからないことが多いと思います。そのため、自分は病気なのか?怠けているだけなのか?どちらなのかわからずに苦しんでいる方も多いようです。
そんな場合は、専門医に相談してみましょう。心の病の専門機関と言えば精神科になります。ただし現在でも、精神科については誤解されている事が多いため、気軽に受診できない雰囲気になっています。そんな時は、心療内科に行っても良いと思います。

健康
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