ファイルシステムを組み込む処理・フォーマット

ファイルシステム

例えば、パソコンからハードディスク機器を使う場合、各OSに対応したファイルシステムを使うことになります。

ハードディスクはパソコンと接続されて、パソコンにインストールされたOSによって稼動する機器です。そのため、インストールされたOSが最も効率良く機能できるように、OSに合わせたファイルシステムを使用します。

つまり使用するOSによって、ファイルシステムの規格が異なっています。例え同じWindowsであっても、そのバージョンによって(例えば、一昔前のWindowsと最新のWindowsにおいて)異なる場合があったりします。

市販されているハードディスク機器は、WindowsOSでもMacOSでも問題なく利用できます。初期状態のハードディスクに、各OSが自分用のファイルシステムを組み込むからです。そのファイルシステムを組み込む作業を、フォーマットと言います。

フォーマット方式には、二つの種類があります。「論理フォーマット」と「物理フォーマット」です。

論理フォーマット

論理フォーマットは、ファイルシステムの規格を無効にするような処理と言えます。
ただし規格は無効化されますが、以前のデータは「ある程度残っている状態」と言えます。よってデータ復元ソフトを使用して、データを取り戻せる可能性があります。

物理フォーマット

物理フォーマットは、ファイルシステムの規格を始め、データも消してしまう処理と言えます。よって物理フォーマットをしたら、データを復元できないと言えます。

なお、物理フォーマットに関しては、通常はメーカーが製品の出荷前に行なう処理と言えます。普段ハードディスクなどの記憶装置を使用している際、ユーザーが物理フォーマットを行なう機会は、まずないでしょう。

ただし極稀に、物理フォーマットレベルのトラブルが起きることがあります。そんな時は、ユーザーが物理フォーマットを実施することで、記憶装置を初期化して再び使える状態にすることになるでしょう。
ただし、記憶装置の中に入っていたデータは完全に抹消されます。その点に注意しましょう。