昔は「神聖な儀式」だった、新鮮な気持ちで新年を迎えるための大掃除

年末になったら大掃除するけれど、なんで寒い年末に掃除するのでしょう?
例えば、暖かい春の季節に掃除するほうが良い、と思ったりします。

大掃除の目的は、一年分の汚れを取り除き、新鮮な気持ちで新年を迎えるためです。
なので、年末に掃除することになります。

昔は、大掃除は神聖な儀式でした。
歳神を迎えるための準備でした。

毎日過ごしている家に感謝の気持ちを込めて、大掃除してください。
そうしたら、爽やかな気持ちで新年を迎えられます。

面倒だけど、家が綺麗になり気分が良かった、大掃除の思い出

大掃除
大掃除・イメージ画像

大掃除の思い出と言えば、

  • 普段は家の事を何もしない父親が率先して色々な所を掃除して、
  • 私たち子どもも家中拭きまくっていた、

という思い出があります。

「面倒だな~」と子ども心に思いつつも、掃除を終えた我が家で新年を迎えるのは、気分が良かったです。

春に大掃除したほうが良いと思いつつ、結局、年末に大掃除

だけど大人になってからは年越しで旅行が多くなり、大掃除の習慣はいつの間にかなくなりました。

でも結婚してからは、育児に追われてまともに掃除をできない分、年末に追われるようにして大掃除をしていました。

寒い中やるから、夫が「ひどい風邪」を引くことが何度もありました。

グッズ太郎

何でこんな寒い時に、大掃除しなきゃいけないんだろうね

メモ花子

ゴールデンウィークあたりにやるのが、一番効率いいよね

そんな会話を何度かしてからは、

メモ花子

年末の大掃除は、やめ~

になってしまいました。

でも実際のところ、春のゴールデンウィークになると別の事で忙しくて、大掃除は後回しになりました。

結局、年末に掃除することになってしまいました(笑)。

「新鮮な気持ち」で新年を迎えるため、大掃除の目的

そもそも大掃除というのは、年末にいつもよりたくさんの場所を掃除する事を言います。

その目的は、「一年分の汚れ」を取ることで「新鮮な気持ち」で新年を迎えるため、ということです。

もしも普段からこまめに掃除していれば、ある程度の汚れは取れているはずです。
よっていつもより特別に、手間を掛けて掃除する必要はないはずです。

普通に掃除して「年越しそば」を食べれば、「新年を迎えます~」という気分になれるでしょう。

とは言え、大晦日前の住宅街などで見かけた家族総出の大掃除といった風景が見られなくなって行くのは、少し寂しい気もします。

今年は、どこか普段やらないような場所を、「重箱の隅をつつくような感じ」でちょこっと掃除してから、新年を迎えてみようと思っています。

神様をお迎えする、昔は「神聖な儀式」だった大掃除

年末、一般的には12月28日あたりに行なわれる大掛かりな掃除の事を、大掃除と言います。

この大掃除には、歳神を迎えるための準備という意味もあるそうです。
なので単なる掃除ではなくて、一種の儀式と言えます。

今と昔では、大掃除の意義が違います。

昔は、「大掃除 = 神聖な儀式」でした。

大掃除することは、単に自分たちの住居を清潔にするという意味だけでなく、神様をお迎えするという大事な意味合いを、持っていたからです。

今ではそういう儀式的な風習は、ほとんど見当たりません。

しかし一部の地域では、宗教的・風水的な意味で、大掃除をしている家庭があるようです。
大掃除は「神様への身だしなみ」であるという概念が、意義として残っている訳です。

大掃除の起源の行事は、すす払い

神社の「すす払い」
神社の「すす払い」

大掃除の起源と言われている行事は、「煤払い(すすはらい)」と呼ばれている行事です。
日本古来の年中行事だった、と言われています。

ただし行なう時期については、12月13日に行なう事が通例だったそうです。
「煤払い」という呼び方になっていますが、その内容は大掃除でした。

大掃除の起源の「煤払い」には、家中にある煤を払い、場を清めるという意義がありました。

大掃除することで、新年の安泰、特に五穀豊穣を神様に願い、農作物がよく取れるように神様に祈りました。
そのため、大掃除に使用される掃除道具は神聖な物として扱われていたそうです。

今の大掃除の意義は、清潔な家で新年を迎えたいということ

今の大掃除の意義は、清潔な家で新年を迎えたい、ということだと思います。

家の中が汚れたままで新しい年を迎えることは、何となく落ち着かないものです。

清潔な家には、きっと幸運がやって来ると思います。
そう信じてみましょう。掃除する良いきっかけになる、と思います。

ちなみに大掃除に関する風習では、掃除を行なわない老人や子ども、病人は、外出したり、掃除をしない部屋に退避したりしました。

これは彼ら(彼女ら)が、掃除の際に出てしまうホコリを、吸い込まないようにするためだったのでしょう。

ちなみにこの風習は、現代の大掃除でも残っています。

毎日過ごしている家に感謝をこめて、大掃除しましょう

自宅を掃除する女性

ある程度、自宅を掃除していても、一年間経てば、汚れが溜まります。

新年を迎える前に汚れを落として綺麗にする事は、精神的にも良いと言えます。
心を元気にするためにも、大掃除する事は良い事です。

大掃除は今でも、日本における一つの伝統行事と言えます。
昔から続いている習慣です。

毎日過ごしている家に感謝をこめて、しっかりと大掃除しましょう。

年末のうちに掃除を終わらせて、さわやかに新年を迎えてください。