心拍数を測って、脂肪を燃焼させる運動負荷を見つけましょう

脂肪を燃焼させる運動量

痩せるためには、一生懸命運動しなければならない。そう思い込んでいる人が、いるかもしれません。
確かに運動することで、体の中の脂肪を燃焼できると思います。ですが効率良く脂肪を燃焼させるためには、体の中の細胞へ充分な酸素を届けることが必要です。しばしば、運動負荷と心拍数の関係が話題になります。これは

心拍数を測る事から、効率的に脂肪を燃焼させる運動量を見極めましょう

という話になります。

息が出来ないくらいにキツい運動を行なった場合、新鮮な酸素が体の中の細胞に届いているとは言えません。つまり、効率良く脂肪を燃焼できていないことになります。
反対に「とても楽チンな運動」を行なった場合、体の中へ入って行く酸素の量が少ないです。なのでこちらも、効率良く脂肪を燃焼できていないことになります。

痩せたいというダイエット目的で運動するなら、痩せるために最適な運動負荷を見つけましょう。そうするほうが、より短期間で痩せられる可能性があるからです。

健康づくりのための運動所要量

厚生省では、「健康づくりのための運動所要量」を定め、運動の習慣化を呼び掛けています。
「健康づくりのための運動所要量」(2008年当時)。

年代別の1週間の合計運動時間、および目標心拍数(拍/分)。

  • 20代:180分、130(拍/分)。
  • 30代:170分、125(拍/分)。
  • 40代:160分、120(拍/分)。
  • 50代:150分、115(拍/分)。
  • 60代:140分、110(拍/分)。

適切な運動の例としては、1日30分弱ほどの運動が良いでしょう。
毎分100メートル程度の速足で毎日25分間歩く、または自転車なら毎時18キロメートルくらいの速度で25分走る、という運動です。

※目標心拍数とは、安静時の心拍数が70拍/分という平均的な人が、最大酸素摂取量の50パーセントに相当する運動をした場合の拍数のことです。

ダイエット目的の運動負荷

ダイエット目的のために運動する場合、具体的には脂肪燃焼を目的として有酸素運動をする場合、どのくらい運動すると良いでしょうか。
感覚的には、少しキツく感じるくらいの運動が良いとされています。「少しキツく」という点が大事です。楽な運動だと脂肪燃焼の効果をあまり得られず、逆にキツすぎると運動を続けられないからです。

多くの場合、感覚的に運動の負荷を判断すれば良いです。だけど、もっと「はっきりと判断したい」、例えば「数値によって運動の負荷を判断したい」と思う人もいるかもしれません。そのような人には、運動をした際の心拍数を目安にすると良いでしょう。

心拍計を使えば、運動中の「ご自身の心拍数」を正確に測れます。心拍数より、その運動が自分にとって理想的な負荷が掛かる運動かどうか、判断できるでしょう。運動と心拍数に関する資料を見たり、運動に詳しいトレーナーに相談したりして、自分に最適な運動量を見つけましょう。

カルボーネン法

効果的に脂肪を燃焼させる運動負荷を知る方法の一つに、カルボーネン法と呼ばれている方法があります。この方法で定められている計算方式を用いれば、

脂肪の燃焼が最も効果的に行なわれる心拍数を、求めることができます。

ダイエット目的で有酸素運動を行なっている人にとって、有益な方法だと思います。

計算方法

心拍数を求める計算方法は、以下の様になります。

最大心拍数 = 220 - 年齢。
運動強度の値は、0.5から0.7の間。
心拍数 = 運動強度 × (最大心拍数 - 安静時心拍数) + 安静時心拍数。

例:40歳の場合。

一例を言うと40歳の人で、安静時の心拍数が60の場合、
最大心拍数 = 220 - 40で、180となります。
よって心拍数の範囲は、
120 = 0.5 ×(180 - 60)+ 60
144 = 0.7 ×(180 - 60)+ 60
となります。

エアロバイクの運動で利用

このように、運動する人の年齢に応じて運動の負荷を計算で求めるというカルボーネン法は、近年エアロバイクによる有酸素運動を行なう際などで利用されているそうです。
もしも脂肪燃焼を目的に運動をする機会があったら、これらの心拍数を参考にして運動の負荷を決めてみましょう。

運動中の心拍数

脂肪燃焼を目的とした運動を行なう際、運動中に心拍数を測定する必要が出てきます。運動しながら心拍数を測るには、どうしたら良いでしょうか。

測定方法として単純な測り方は、道具を使わず自分自身で測る方法になります。

  1. 運動中、一方の手の指を、もう一方の手首に当てます。
  2. 手の指で脈を取りながら、1分間、脈拍数を数えます。

1分間脈を測るのが手間だという人は、10秒間の脈拍数を数えてください。それを6倍すれば1分間の脈拍数となります。

便利で正確な心拍計

腕時計タイプの心拍計

このように自分自身で脈を測れますが、実際のところ、心拍計を利用している人が多いそうです。なぜなら便利であり、測定値も正確だからです。

心拍計には、いくつかの種類があります。現在よく使われている物の一つに、腕時計タイプがあります。正確に脈拍数を測定できると好評のようです。

運動中の脈拍数を管理することで、体脂肪率を最も効率良く下げる運動を行なえます。
痩せる目的で効果的に運動を行ないたい方は、運動中の心拍数をぜひ測定してください。そして、痩せるための運動に役立ててください。