赤ちゃんの成長を願う初宮参り

お宮参り昔の話になりますが、氏神様に対して赤ちゃんが無事に誕生したことを報告する儀式がありました。それが今では、赤ちゃんの成長を願う「初宮参り」という儀式に変わりました。

初宮参り(お宮参り)とは、赤ちゃんの誕生を祝い、健やかな成長を願う行事です。生後1ヶ月頃の赤ちゃんが、生まれて初めて産土神(うぶすながみ)様に参拝する行事です。産土神とは、生まれた土地の守り神です。

一般的な「お参りの仕方」は、とても簡単です。お賽銭をあげて鈴を鳴らした後、赤ちゃんの健康を願いつつ合掌します。

このような「お参り」で充分なのですが、より丁寧に「お参り」したい場合は、神官の「お祓い」を受けて祝詞をあげてもらいます。その分、お礼として「お金」が必要ですが、だいたい5000円くらいのようです。各神社によって金額は違うので、事前に確認しておくと良いでしょう。

なお、父方の祖母が、赤ちゃんを抱くことが多いようです。これは、出産した母親の体を気遣う意味があると言われています。

時期

「初宮参り」は、赤ちゃんにとっては生まれて初めて正式な場所に出掛けることになるでしょう。
「初宮参り」の時期については、男の子の場合は生後31日目女の子の場合は33日目と言われています。

しかし寒い真冬の季節だったり、暑い真夏の季節だったりでは、赤ちゃんも大変でしょう。なので「お宮参りの時期」については、あまりこだわる必要はありません。赤ちゃん、そして母親が出掛けやすい時期に、お宮参りすると良いです。

着物

「初宮参り」の祝い着については、男の子の場合は、父方の実家の家紋で「熨斗目模様(のしめもよう)」の着物です。その着物の絵柄は、五ツ紋を入れた鷹や鶴などの「おめでたい絵柄」です。
女の子の場合は、紋を入れません。友禅模様の祝い着が、正式な物となります。

祝い着の紐については、赤ちゃんを抱いている人の後ろでしっかり結びます。その紐に、「お守り」や「でんでん太鼓」などを「ぶらさげる地域」もあります。

七五三の着物

「初宮参り」で着る祝い着(初着)は、仕立て直せば七五三でも着ることができます。女の子なら3歳で、男の子なら5歳で着ることができます。

「仕立て直し」では、この祝い着を肩上げ・腰上げします。そして必要な被布(ひふ)や草履を、購入することになります。
自分で「仕立て直し」ができない場合や、周りに仕立て直しできる人がいない場合には、お宮参り用の祝い着を購入した店などで「仕立て直し」ができるでしょう。「仕立て直し」を頼む場合は、早めに依頼しておきましょう。七五三が近づくとたくさんの注文があり、出来上がるのが遅くなってしまうかもしれません。

ところで祝い着の中には、5歳くらいまで着られるように、仕立上がり(下着つき)の一つ身の着物があります。このような着物なら、男の子の場合は七五三の時に、祝い着はそのままで袴を着用します。女の子の場合は、袖を丸く仕立て直します。

お宮参り用の祝い着を作る時に、七五三の「お祝い」の時も着ることを考えておくと良いです。