福岡の郷土料理・水炊き
鍋料理の「水炊き」について、お話したいと思います。
「水炊き」の特徴は、鍋の中で味付けしない点、つけ汁で食べる点です。
多くの鍋料理では、鍋に調味料を入れて煮込みます。しかし「水炊き」の場合は、昆布などで最低限の「だし」を取るだけです。ポン酢や柚子コショウを使って食材をいただきます。なので、かなり「あっさりした味」となります。
基本的な食材としては、ぶつ切りにした「鳥のもも肉」や「骨付きの肉」を使います。そこに白菜、長ねぎ、春菊、水菜、きのこ、しらたき、豆腐などを入れます。これらの食材を、ほとんど味付けしていない「お湯」で煮込みます。それをポン酢で食べます。これが一般的な「水炊き」の食べ方です。
お好みによって、豚肉を使ったり、タラのような魚介類を加えたりします。ある程度、食材の融通が利く料理となっています。
福岡の水炊き
この「水炊き」は、福岡の郷土料理として知られています。鶏肉が博多に多く集められて、そこへ中国風の調理法が入ってきたことが始まりだそうです。「水炊き」は、別名で博多煮とも言われています。
食べ方については、鶏肉を食べてから、豆腐や野菜を食べて、最後に雑炊で締めくくるという食べ方が正式とされています。
味の癖が、それほどない鍋料理です。なので、さっぱりと食べることができるでしょう。
なお「水炊き」の鍋では、鶏がら(粉末)が使われることがあります。だけど本来は、鶏肉を「だし」で煮た物を「水炊き」と言います。
「水炊き」のレシピ
「水炊き」のレシピを、ご紹介したいと思います。
材料
- 鶏肉(もも) …… 3枚。
- 白菜 …… 2分の1個。
- 長ねぎ …… 1本。
- しいたけ …… 3個。
- しめじ …… 1パック。
- 春雨 …… 適量。
- 絹ごし豆腐 …… 1丁。
- 水 …… 2リットル。
- 鶏がら(粉末) …… 大さじ3。
- しょうゆ …… 大さじ2。
作り方
- 鶏もも肉を、食べやすい大きさに切ります。白菜も、食べやすい大きさに切ります。ねぎについては、2cmから3cm位の長さに切ります。
- 「しいたけ」を半分に切ります。「しめじ」については、石づき(下の部分)を取ります。
- 豆腐を食べやすい大きさにします。春雨については、熱湯で茹でておきます。
- 鍋に、水と鶏もも肉を入れて、アクが出てくるまで少し煮ます。アクが出たら綺麗に取って、そこへ白菜、長ねぎ、しいたけ、しめじを加えます。
- その後少し煮てから、豆腐と春雨を加えます。火が白菜に通ってきたところで、鶏がら、しょうゆを加えます。味見をして少し薄いようなら、塩を加えても良いです。味が調ったら、出来上がりです。
そのまま食べても美味しいですし、ポン酢や、ゆず、こしょうなどで食べても美味しいでしょう。
秋から冬になり、だんだんと寒くなってくると、温かい食べ物がほしくなるでしょう。その代表的な料理として、鍋料理が挙げられます。
鍋料理は、特に難しい料理ではありません。簡単な料理だけど、入れる具と調味料によって、鍋レシピはどんどん広がります。
「水炊き」を始め、お気に入りの鍋料理をぜひ見つけてください。