その年の最初のお茶・新茶

新芽を収穫する茶摘みお茶の種類の中に、新茶という種類の「お茶」があります。これは、毎年その年の最初に出来た新芽を摘み取って作った「お茶の事」を言います。

例年、九州の鹿児島などの温暖な地域から、新芽の摘み取り作業が始まります。そして、徐々に北上していくことになります。おおよそ桜前線が北上することと同じくらいの時期だと言えるでしょう。
春の季節になると、お茶の樹では、冬の季節に蓄えた栄養分が若葉に行き渡ります。その状態で最初に摘み取った物が新茶になります。

ちなみに八十八夜に摘み取った「お茶(新茶)」を飲むと、その一年間、無病息災でいられるという「言い伝え」があります。八十八夜とは、立春の2月4日から88日目の日です(5月2日あたり)。この頃の「お茶」には、十分な栄養があると、昔から考えられていたようです。

一番茶

「新茶」と同じ意味を持つ言葉に、「一番茶」という言葉があります。これは、新茶と同じ「お茶」です。単に呼び方が違うだけです。

「一番茶」とは、一番初めに摘み取られた「お茶の事」を言います。その後に摘み取られた「お茶」については、「二番茶」「三番茶」と言います。
「新茶」とは、その年の一番初めに摘み取られた「お茶の事」を言います。「初物」「旬」という意味を込めて、そのように呼ばれています。
これらの言葉の使い方では、「大きな違い」は無いと思います。「一番か」「新しいか」という「イメージの違い」が、あると言えばあるかもしれません。