メリットがある、ハードディスクのパーティション作成

ハードディスクのパーティション

ハードディスクのパーティション一般的に新しいハードディスクを購入したら、フォーマットを行なう前に、パーティションの作成を行なう必要があります。パーティションの個数は、一つ、または複数にできます。

1台のハードディスクを、まるで複数台のハードディスクとして利用する方法があります。
その方法では、1台のハードディスクを複数のブロックに分割することによって、複数の仮想的なハードディスクを実現します。
そのブロックのことを、パーティションと呼んでいます。パーティションを設定することで、ハードディスクを複数のドライブに区切って使えます

例えばハードディスクを二つのドライブに区切って、使用できます。一つ目のドライブにシステム(OS)とアプリケーションソフトを保存して、二つ目のドライブにデータを保存する、という使い方です。
このようにプログラム領域とデータ領域に分けることで、ファイル操作を効率良く行なえます。

パーティションを作るメリット

バックアップしやすい事

一般的にパーティションを作る際、システム(OS)用のパーティションとデータ用のパーティションに分けます。
なぜかと言うと、そのように分割することで、OSやユーザデータに関するパックアップと復元を効率良く行なえるからです。例えば、データ用のパーティションを丸ごと、他のハードディスク装置にコピーするだけで重要なデータをバックアップできます。

システム用のパーティションがある場合、OSを再インストールして復元する際にデータに対して影響を与えません。システム・パーティションのみをフォーマットして、再インストールできるからです。
ユーザが作成したデータをバックアップする場合は、データ用パーティションの内容を外付けハードディスクなどにコピーすれば良いです。
このように、システムとデータをパーティションで分割しておけば、それぞれのバックアップと復元を簡単に行なえます。

実行する価値がある、OSの再インストール

パソコンのOSを再インストールすることは、パソコンの動作を快適にするのに役立ったりします。なので必要な場合では、OSを再インストールする価値はあると言えます。しかしいったん再インストールすると、以前の環境設定も初期化されてしまいます。OSやアプリケーションの設定を再びやり直すのは、かなり面倒と言えます。

環境設定ファイルに関する知識があるなら、事前にバックアップしておくことで、再インストール後に「その環境設定ファイル」を用いて動作環境も復元できるでしょう。
しかし誤って設定ファイルを上書きすると、OSやアプリケーションの動作がおかしくなってしまう可能性もあります。もしもバックアップツールに動作環境を復元できる機能があるなら、その機能を使ったほうが安全です。

インストールされていたOSの復元

パソコンにインストールされていたOSの復元については、基本的にシステムパーティション内のファイルは全て必要と言えます。そのため、バックアップソフトなどを使って、システムパーティション丸ごとバックアップしておきます。
もしもパソコンのOSに不具合が起きたら、「バックアップしたもの」をそのまま書き戻して復元する、ということになります。そうすれば、パックアップした時の動作環境をほぼ完全に復元できます。

容量のムダ削減

その他のメリットでは、パーティションを作るとディスクの容量を有効に利用できます。
なぜならクラスタギャップと呼ばれる、ファイルを保存する際に発生する無駄な容量を少なくできるからです。

パーティションの変更

ハードディスクのパーティションの数と容量については、原則として後から変更できません
もしも変更する場合は領域の確保から始めることになり、ハードディスクの中にあるデータは全て消去されてしまいます。
よって、ハードディスクの内容をバックアップしておく必要があります。

データを残したままパーティションの容量変更を行ないたい場合、パーティション管理ソフトを使うとできます(2007年当時)。
例えば、操作時に表示されるウィザード画面に従いながらクリックするだけで、パーティションのサイズ変更、コピー、ファイルシステムの変更などを行なえます。
ハードディスクの中身をバックアップして、初期化をやり直すという手間を考えると、パーティション管理ソフトを使うほうが便利です。

パーティションの容量を変更したい場面としては、例えば半分に分けたパーティションの片方、つまりプログラム領域側(OSやアプリケーションソフト側)だけが一杯になってしまった場合です。
データ側のパーティションに容量の余裕がある場合、データ側の領域をアプリケーション用のパーティションに移動して使いたいと思うでしょう。

パーティションの使い方

ハードディスクの使い方は、いくつか考えられます。
例えばハードディスクをパーティションで区切らずに、一つのドライブとして使用する方法があります。これは、一つのドライブだけで全ての容量を使用して、アプリケーションソフトやデータをフォルダで区別する方法です。パソコンを使う本人が「この使い方」で満足なら、これで良いです。

会社にて仕事目的でハードディスクを使う場合は、パーティションの使い方が社内の運用ルールで決められているかもしれません。例えば業務に関するデータは、決められたパーティションに保存するなど、決まっているかもしれません。
ですが家庭で個人が利用する場合は、個人が使いやすい方法でパーティションの設定を行なえば良いです。

ハードディスクの台数とドライブ数

例えばWindowsの画面から見て、Cドライブ・Dドライブという2つのドライブがあったとします。その場合、2台のハードディスク装置があるとは言えません。1台のハードディスクを分割して使っている場合もあります。
もちろん、実際に2台のハードディスク装置があるかもしれません。ですがその事は、ドライブの表示を見ただけではわかりません。

実際に接続されているハードディスクの台数を確認したい時は、画面中のコントロールパネルから確認できます。
コントロールパネルの「パフォーマンスとメンテナンス」から「システム」を開きます。
「ハードウェア」タブにある「デバイスマネージャ」をクリックします。
そして「ディスクドライブ」という項目を開くと、接続されているハードディスクの名称一覧を確認できます(2007年当時)。

ハードディスクの名称一覧で確認した際、1台のハードディスクを使用していたとします。
そして「マイコンピュータ」の表示では、Cドライブ・Dドライブという2つのドライブがあったとします。
そのような時は、1つのハードディスクを分割して2つのドライブにして、使用していることになります。

なお、ハードディスクが使われ始めた当初は、1台のハードディスクをそのまま1つのドライブとして使っていたそうです。
しかし近年では、ハードディスクの容量が大きくなった状況から、1つのハードディスクをパーティションで区切って使う場合があるようです。

もしもハードディスクのデータをバックアップする場合は、複数ドライブの関係について、気をつけてください。
CドライブとDドライブは、物理的に違うハードディスクであると思い込んだ場合、
Cドライブのデータを、Dドライブにコピーしても、
バックアップしたことにはならないからです。

CドライブとDドライブが、同じ1台のハードディスク装置の場合、ハードディスクが壊れたら、CドライブとDドライブが共に使用不能となるからです。