便秘を解消するための食事法

便秘のタイプと食事法

一般的に便秘とは、便が3日以上出ない状態のことを言います。そのような便秘を解消するための食事として、食物繊維や水分を「たっぷり取ること」が挙げられます。
しかし食物繊維を食べれば便秘が必ず解消されるかと言うと、そうではありません。
便秘のタイプによって、食べる物や食べ方が違います

けいれん性の便秘

便秘と下痢を繰り返すことより、腸が過敏になっていると言えます。腸に刺激や負担を掛けないような食事の内容にしましょう。

腸を刺激するので食べないほうが良い食品は、不溶性食物繊維、消化が悪い物、冷た過ぎや熱過ぎる物、脂肪が多い物、強い香辛料、アルコール、カフェイン、炭酸飲料などです。

弛緩性の便秘

腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が弱っています。腸の蠕動運動と言えば、便秘解消法の話題の際によく聞かれる言葉です。

「腸の動き」を活性化させる食材を食べましょう。例えば、食物繊維を含む食材です。そうすれば排泄を促して、便秘の解消に繋がると思います。なお、食物繊維を取ることは、「便のかさ」を増やすことにもなります。

朝起きた時に、冷たい水または牛乳を飲んで腸を刺激しましょう。

直腸性の便秘

腸から大脳へ、便意のシグナルが伝わりやすくするために、食物繊維を取って便の量を増やしましょう。

食事における便秘対策

ここでは食事における、ちょっとした便秘対策の工夫をご紹介したいと思います。

朝食

朝食

朝食を、きちんと食べましょう。
朝食をしっかり取れば胃が動き出して、大腸も動き始めます。よって、便意が起こります。

冷水

朝起きた時、冷たい水または牛乳を1杯飲みます。
空腹の胃に冷たい水を入れると、胃の運動が始まります。それに影響されて腸の蠕動運動(ぜんどう うんどう)も活発になります。

あと、牛乳には下剤効果を期待できます。もしも水で効果を感じられなかった場合、牛乳を試してみましょう。

芋類

毎日、芋類を食べましょう。
特に「さつま芋」は、食物繊維が豊富です。味は「甘み」があって美味しいので、たくさんの量を食べられるでしょう。
便秘改善には、出来れば皮をむかずに調理したほうが効果があるでしょう。
その他、じゃが芋や里芋など、毎日どれかを食べるようにしましょう。

ぬるぬるした食べ物

「なめこ」や「里芋」の「ぬるぬる」を、食べましょう。
この「ぬめり」には、水溶性の食物繊維が含まれています。なので、出来るだけ「ぬめり」を落とさずに食べましょう。そうしたほうが便を柔らかくしたり、胃壁を保護したりする効果を期待できます。
オクラや山芋の「ぬるぬる」も、同様です。

酢の物

「梅干し」や「酢の物」を取りましょう。梅干しの酸味や酢の物は、腸を刺激します。
ただし「梅干し」を食べ過ぎると、塩分の過剰摂取になります。気をつけてください。

油料理

意外に思うかもしれませんが、便秘解消には適度な油が必要です。
油抜きの料理ばかり食べて脂肪を取らない場合、便秘を悪化させてしまう可能性があります。その他の弊害として、髪や肌がカサカサになってしまう事もあります。

油は、野菜と相性が良いです。「野菜炒め」や「野菜の天ぷら」などは、野菜と脂肪を一緒に取れる料理です。このような料理を食べると、便秘の解消に役立ちます。

ちなみに、ダイエットなどにより食事を制限している人に対して、脂肪を摂取することは有効な便秘解消法となります。脂肪には、腸管を滑らかにする作用があり、便の通りを滑らかにできるからです。

なお、いくら便秘の解消に油が必要と言っても、取り過ぎてはいけません。適量である事に気をつけてください。脂肪を取り過ぎると、生活習慣病などの病気になる可能性があるからです。

また、油の取り方として、食前にオリーブオイルを飲んでいる人がいます。その量は、スプーンに1杯ほどです。
油をそのまま飲む事に、ちょっと抵抗を感じるかもしれません。だけど、オリーブオイルは薬みたいな物だと思えば、飲み続ける事ができるかもしれません。

下剤効果のある食材

下剤効果を期待できる食材を食べるようにしましょう。
「プルーンやアロエ、どくだみ」などには、緩下剤効果があります。
プルーンについては、「生のまま」や「ドライ」で食べます。
アロエについては、葉の部分を刻んでそのまま食べる、または煎じて飲みます。
「どくだみ」については、干して、お茶と一緒に煎じて飲んだりしましょう。

ただし、これらの食材は、一度に大量に取ると下痢になってしまうこともあります。少量から試してください。

おすすめの便秘解消法・朝食を食べる事

忙しいビジネスマンの中には、朝は忙しいので朝食を食べずに出勤する、という人がいるようです。しかし朝食を抜くことは、便秘の大きな原因となっています。

朝食を食べる事は、便秘解消法の一つです。

トースト・目玉焼き

朝の食事を準備する時間がないという人は、前の夜のうちに準備をしておきましょう。朝は温めるだけにしておくと、良いでしょう。
コーヒーとパンだけという人もいると思いますが、もう少し頑張って「野菜」や「フルーツ」「目玉焼き」なども準備しましょう。

なお、朝に目覚めた時に、空腹感が起きるようにするためには、生活リズムを整えることが大切です。前の日に遅い夜食を取っているなど、食事の時間が不規則だと、朝ご飯を食べられないでしょう。

生活リズムを整えるためには、早めに寝ることも大切です。早起きできれば、朝食を食べる時間を作れるでしょう。
朝食が済んでしばらく経つと、便意が起きてきます。それまでの時間を家で過ごすためにも、「早起き」が良いです。

生活リズムを整えて朝食をしっかり取ることは、便秘解消法としても有効な方法です。
便秘でツラい思いをしている方は、ぜひ朝食を食べるようにしてください。

便秘解消を期待できる食事をしましょう

毎日の食事で「ちょっと気をつけるだけ」で、便秘を解消できます。例えば野菜や果物は、便秘を解消するために活用したい食材と言えます。
便秘解消法としてジュースを飲む場合は、ヨーグルトをベースにすると良いでしょう。

便秘に悩んでいる方は、上記のような食材をお試しください。