失敗する「きっかけ」になる睡眠不足

失敗しやすくなる睡眠不足

現代社会の睡眠について思う事は、多くの方が「慢性的な睡眠不足に陥っている感じ」がします。周りを見渡すと、睡眠時間を削ってまで仕事やパソコン作業、スマートフォンのゲームをしている人が多いからです。

睡眠の時間だけでなくて、「睡眠そのもの」の質の低下も心配です。朝起きた時、前日の「疲れ」や「だるさ」が残ったままという人も多そうです。
失敗した人実際に不眠症という病気になってしまう方もいる、と聞きます。こうなると日常生活において、注意力不足によるミスが続くなど、支障が出てきます。放っておくわけにはいかず、専門医による治療が必要となります。
このような睡眠障害という大事に至る前に、睡眠環境を改善して安眠できるようにしておきたいです。

交通事故の「きっかけ」

多くの調査の結果によると、睡眠不足の人が交通事故を起こす確率については、よく眠っている人と比べて、約2倍から3倍となっています。研究者の中には、睡眠不足の運転は飲酒運転と同じくらいに危険だと指摘している方もいます。

またアメリカでは、睡眠障害によって引き起こされる経済的損失(交通事故などによる損失)は、年間約460億ドルにもなると言われています(2008年当時)。
単なる睡眠不足なので大した事はない、そんな風に軽視できないことが、これらの調査データの結果からわかると思います。

重大な事故の原因

睡眠不足は、単純ミスの原因になるだけではありません。場合によっては、重大な事故を引き起こす原因にもなります。
アメリカの「ある報告」によると、1979年に起きたスリーマイル島の原発事故は、その関係者が睡眠不足であったことが直接的な原因である、と指摘されています。
その他にも、1986年のスペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故や、1986年に起きたチェルノブイリ原発事故についても、同様に、関係者が睡眠不足だったことが原因と指摘されています。

安全対策になる「睡眠を取ること」

充分に睡眠を取れない状態だと、集中力が欠けて判断力も鈍くなり、普段なら絶対しないような失敗を起こすことがあります。
もしも、その失敗が車を運転している時に起きたり、機械を操作している時に起きたりすると、人命にかかわる場合があります。重大な事故を引き起こさないために、睡眠について、きちんと管理する必要があります。安全のためにも、睡眠を取ることは大事です。

なお、治療のために睡眠薬を服用している場合、自動車や自転車を運転することを極力避けましょう(充分に注意しましょう)。眠気による「判断能力の衰え」から、事故を起こしてしまう可能性があるからです。

睡眠障害に関する対策

ちなみにアメリカでは、人口の約15%の4000万人の人たちが、睡眠に関して異常が見られると言われています(2008年当時)。このような状況により、アメリカでは「国立睡眠障害センター」が設立されました。
ここを拠点として、睡眠についての研究を行なっているそうです。その他にも医学的な教育や、一般の人々にも睡眠障害を理解してもらうような活動を実施しています。
その他にも、24時間操業しているアメリカの工場において、働いている人の健康を重視するようにしています。睡眠不足による事故が起こらないように努めています。

なお日本では、睡眠障害や不眠症は個人的な問題だからと言って、それで「おしまい」のようです(2008年当時)。しかし社会に対する悪影響を考えると、日本においても社会全体で睡眠障害に関する対策を立てる必要があるでしょう。

医師に相談しましょう

現代社会には様々なストレスがあるということより、ストレスが原因の不眠に悩まされている人もたくさんいるようです。日本においては、一般人口の約20%の人が不眠に悩まされていると言われています。実際に不眠症になると、身体的や精神的に不調になってしまいます。なるべく早く治療する必要があります。

眠れずに悩んでいる時、まずは近くの「かかりつけの病院」に行って相談してみましょう。かかりつけの医者なら、あなたのことをよく知っていると思います。なので生活面でのアドバイスをもらえたり、睡眠薬を処方してもらえたりするでしょう。それでも症状が改善しない場合は、睡眠障害を専門としている病院を紹介してもらいましょう。

より良い診察を受けるために、自分の不眠の状態を整理しておきましょう。メモに書いてまとめておくのも良いです。
眠れなくなったのはいつ頃からか、不眠の原因で思い当たる事はあるか、眠りにつくまでどれくらい時間がかかるか、不眠以外に病気を持っているか、このような事が診察で質問されると思います。
これらの事について、まとめておきましょう。