「その人らしさ」を示す、人の性格

性格理論・類型論

まずは性格に関する理論について、簡単にご紹介したいと思います。

ユングの2類型

  • 外向型。
    心理的エネルギーが外に向かいます。行動的です。
  • 内向型。
    心理的エネルギーが内に向かいます。理論的です。

「彼は外向的な人だ」などという言い方を、聞いたことがあると思います。この言い方は、ユングの「この理論」から来ています。

クレッチマーの3類型

体型と性格とを関係付けて、類型化したものです。彼によれば、人は3つのタイプに分類できるそうです。

  • 細長型。
    繊細ですが社交的ではありません。無口な真面目タイプです。
    「敏感で神経質な面」と「鈍感で温和な面」を持つ分裂気質です。
  • 肥満型。
    「気分が高揚した状態」と「気分が沈んだ状態」が交代で現れたり、一方だけが極端に現れたりする型です。概して善良であり、社交的な性格と言えます。そううつ気質です。
  • 筋肉質型。
    几帳面な性格で粘り強くて、義理にも厚いです。しかし時には、爆発的に「怒り」が現れる粘着的な気質です。

性格理論・フロイトの構造論

フロイトは、独自の性格理論を展開しています。
彼の理論では、現実や衝動的行動、道徳感との「折り合い」によって、自我が疲弊してしまい、機能を停止した状態が「精神疾患である」としました。
そして「その状態」を避けるために、自我は「防衛機制」を働かせます。

「防衛機制」の例として、怒られた時に、ぐっと我慢することが「抑圧」です。
怒られたことに腹を立てて、人にあたることが「置き換え」です。
言い訳を考えようとすることが「合理化」です。
怒られたことを逆にバネにして、自分を成長させようとすることが「昇華」です。

その他にも、問題から逃げることを「逃避」、本来の思いと逆の行動をしてしまう「反動形成」などがあります。
人によって「防衛機制」が様々なので「性格の違い」が生まれると、フロイトは考えました。

「その人らしさ」と言える性格

「自分らしさ」を示す部分挨拶などで、お互いに「昔と変わらないね」と言ったことがあると思います。
「性格」とは、この「変わらない」部分であり、「その人らしい」と言われる部分のことを言います。

「変わらない性格」でありつつ「変わる環境」にいることは、常に行動を調整していくことになります。そうしないと、うまく生きていけないことになります。

性格と環境において、一定の均衡状態が保持されることを「適応」と言います。
環境に対して、性格が食い違ってしまうことを「不適応」と言います。
臨床心理学では、「不適応である状態」から「適応している状態」に変化する方法を、考えることになります。

ところで、心理学とは性格を見抜く学問である、と思っている人が多いようです。
しかし性格を研究している分野は、一部分と言えます。心理学では、より広い分野、人間の心の全体を研究しているそうです。

日本人は、性格テストや血液型による「占い」などが大好きです。
そしてたまに、心理学による性格テストの結果について、一喜一憂している方がいます。ですが、そんなに気にすることはないと思います。

もしも心理学を学ぶ際は、人間の「心の全体」を学びましょう。

食べ物が性格を決める?

心理学を学んでいない素人の私の考えになりますが、人の性格は毎日の食事で決まる部分が多いように思います。
なぜなら以前に、モラルハラスメントの原因として「脳の栄養不足」が考えられるという事を聞いたからです。確かに私たちの体は、食べた物から出来上がっています。なので食べた物から脳が作られる、つまり食べ物が性格を決めると思いました。

そして大げさに言えば、毎日の生活が、その人の「性格の良し悪し」を決める、と言えるかもしれません。
栄養バランスが取れた食事をしっかり取り、充分な睡眠も取る、そんな規則正しい生活を送っていれば、人柄が良い人になれるかも?と思いました。

人の性格について、あれこれ考えるとキリがないです。そんな奥深い性格について学びたい方は、専門書などを読んだりして勉強してみましょう。