「藤子・F・不二雄」先生そのものだった「野比のび太」
漫画ドラえもんの主人公的存在と言える「のび太」、そのモデルは誰ですか?
のび太は、「藤子・F・不二雄」先生そのものだったそうです。
のび太は先生の分身だった、と言われています。
のび太については、何をしてもダメな人間と言われたりしています。
だけど「のび太」は、どんなに挫折しても諦めません。
そこが魅力的であり、あなたを感動させてくれます。
「藤子・F・不二雄」先生の分身だった「のび太」
漫画の主人公は、次の二つに分けられると言われています。
- ヒーロー型
- アンチヒーロー型
そして「のび太」は、典型的な「アンチヒーロー型」です。
それではなぜ、あえてそのような人物を連載漫画の主人公にしたのでしょうか?
その理由の一つは、「藤子・F・不二雄」先生にとって、アンチヒーロー型のダメ人間のほうが描きやすかったからのようです。
なぜかと言うと、
先生自身が「野比のび太・そのもの」だったから、
ということだそうです。
のび太は、まさに先生の分身であり、毎回分身に感情を移して描くことができたのです。
引け目を感じていた「藤子・F・不二雄」先生
先生は、物心付いた頃から引け目を感じていて、いつも他人に迷惑を掛けていないか、心配していたようです。
学校の成績も「のび太」ほどではありませんが、高校時代はかなり落ち込んでいたようです。
その時の「たった一つの救い」が漫画でした。
大好きな漫画を描いているうちに、漫画家になっていた、と先生は言います。
のび太を助けるドラえもんの「かっこ良さ」
なお、のび太を主人公にした「もう一つの理由」としては、
「のび太」がダメな人間だからこそ、それを助けるドラえもんの「かっこ良さ」が引き立つから、
ということです。
「ドラえもん」が人気の理由、読者が「のび太」に共感できたから
「藤子・F・不二雄」先生は、「ドラえもん」がヒットした理由は、のび太が何をしてもダメなところではないか、と考えていたようです。
ほとんどの人の中には、いくらか「野比のび太」が隠れていると思います。
「ドラえもん」を読んでいる時、自分の中にある「のび太の部分」が重なり、共感できたことが、ヒットに繋がったと予想されています。
野比のび太の「いいところ」、諦めないこと
ところで、そんな「野比のび太」にも褒めるべき点があります。
それは、どんなに挫折しても決して諦めないことです。
また、「100%ドラえもん」に頼るのではなくて、結局は自分の力で何とかしようとします。
自分の弱いところを知っていても、
- もっと前に進みたい。
- もっと高いところを目指したい。
「そんな気持ち」の持ち主である「のび太」が、先生は心から好きだったそうです。
先生は、いつも自分の分身である「のび太」を、見守って励ましていたのです。
のび太が大好きな場所、学校の裏山

のび太が通っている学校の裏に「裏山」があります。
のび太が大好きな場所です。
のび太は学校で嫌なことがあると、いつも「この裏山」にやって来ます。
この裏山の「暖かい陽だまり」や「小鳥たちのさえずり」が、のび太を慰めてくれてます。
嫌なこともすっかり忘れてしまえるのです。
裏山は小さいけれど、池や洞穴があります。この洞穴に、のび太は秘密基地を作ろうとしました。
また、木イチゴも取れるので、裏山には自然が残っているようです。
ただし日常的に多くの人達がやってくる通り道となっているようで、捨てられたゴミがあったりするのが残念と言えます。
みんなの目印として使われている、裏山の頂上にある一本杉
この裏山の頂上には、一本杉(千年杉)と呼ばれる巨木が立っています。
そして、この木の根元には、25年後に「のび太」が開けようとしたタイムカプセルなどが、埋められています。
この一本杉は遠くから見てもとても目立つので、みんなの目印として使われているようです。
小さい頃の「しずかちゃん」は、意外にも「木登り」が大好きでした。大きくなったら一本杉に登ろうと決めていたようです。
ちなみに「のび太の仲間たち」の中で、最初に登ったのはジャイアンでした。
裏山も、のび太のことが好き
のび太が、ひみつ道具「心の土」で裏山と心を通わせてみると、
裏山も「のび太」のことをとても気に入っている、
ということでした。
やはり裏山は「のび太」にとって、憩いのオアシスと言える場所なのです。