「稼ぐか損するか」を決める、投資信託の運用手法

投資信託の運用手法

投資信託では、運用会社に運用を委託します。なので、その運用の「流れ」や「手法」に関しては、投資家が関与する部分は少なくなっています。

初心者の方の中には、もしかしたら運用の委託を不安に思っている人がいるかもしれません。実際のところ、初心者でなくても、この部分は「とても気になる事」です。
ここでは投資信託の運用手法について、簡単にお話したいと思います。

投資信託の運用は、まず基本的な運用戦略を検討して、決定するところから始まります。
大抵の場合は、国内外の経済金融情報、各国の証券市場の調査や分析をベースにした「投資環境の見通し」を策定する、という形を取るようです。

次に、ファンド毎の運用戦略を策定します。
「投資環境の見通し」を元に、委員会で運営戦略を決定して、運用部に回すという流れのようです。
そして、それを運用部が実際に運用して、成果の是非が問われるという事になります。

戦略の決定、計画の策定、運用の実行、その評価は、それぞれに部署を分けて、ワンマン体制ではやらずに、各々の分野として個別に扱う感じでやっているようです。よって内部での連携や理解が「どの程度なのか」が、重要となって来るでしょう。

運用手法の種類

実際の運用に用いられる運用手法には、いくつかの種類があります。初心者の方にはイマイチ理解し難いかもしれません。
なお、これらの手法を覚えなければならないという事は、ありません。将来、「運用の仕組み」などに興味を持った時点で調べてみるという考えで、いいと思います。

  • アクティブ運用
    成長性や株価の割安感を重視して、ファンドマネージャーが運用の意思決定を行なう。
  • クオンツ運用
    過去のデータを分析して、投資対象などを決定する。
  • トップダウン・アプローチ
    マクロ分析を用いて、ポートフォリオ(分散投資された金融商品の組み合わせ)を構築する。
  • ボトムアップ・アプローチ
    個別の組入銘柄の選定を中心にして、ポートフォリオを構築する。

資産運用で大事な事・ポートフォリオ

ポートフォリオとは、投資対象の「金融商品の組み合わせ」の事を言います。初心者の方には、あまり馴染みのない言葉かもしれません。
自分で資産を運用する場合、いくつかの重要事項が存在します。その中でも特に重要とされているのが、ポートフォリオの作成です。

もしも分散投資を行なう場合、どの金融商品を選び、どのように組み合わせて、それらの資本に「それぞれ何%を投資するか」によって、その後の収益は大きく変わってゆきます。

その数・組み合わせ・その割合の総合プランを、ポートフォリオと呼んでいます。
各・金融商品の割合

金融商品の割合を考えましょう

資産管理という言葉を用いて、説明される事が多いようです。

投資初心者の方にとって、資産管理は「とても難しい」と思います。
どの分野に投資して良いかなんて、投資を始めて最初の頃には、まるでわからないからです。それをどう組み合わせれば利益が出やすいか、あるいはリスクが少ないか、などといった事は、ある程度経験を積んだ方であっても、わからない事です。

「稼ぐか損するか」を決めるポートフォリオ

投資信託の場合も、どの投資信託を組み合わせるか?ということが重要となってきます。
初心者にはハードルが高い事ですが、どのような投資方法を行なうにしても、事前に計画を練ることは重要です。そこの部分を「おざなり」にしてしまうと、大損してしまう場合もあるでしょう。

投資信託は、基本的に運用を委託する投資法です。なので全てを「お任せ」にできて、とても楽なんじゃないか、と考える人が多いかもしれません。

しかし、その委託する金融商品を選んだ時点で、稼ぐか損するかの勝負は始まっています。
後悔のないように、しっかりと計画を練り、より良いポートフォリオを作成しましょう。