体臭の軽減に使われている香水

増えてきた「体臭に悩む人」

日本人は体臭が少ない、と言われています。その理由の一つとして、昔から植物性食品――米や野菜、豆などの低脂肪で高繊維な食品――を中心とした食生活だったからでしょう。
しかし近年の日本では食が欧米化してきて、自分の体臭に悩む人が増えてきました。

例えば現代になって、あちらこちらで加齢臭という言葉をよく聞くようになりました。そのためか男性の方でも、体臭を気にする人が出てきました。確かに女性の方から「加齢臭がする」などと言われたら、ちょっとショックでしょう。

体臭が「きっかけ」で起きた問題

体臭の問題は、世界中で様々な問題(珍事件?)を起こしているようです。

例えば中国では、タクシーの悪臭が問題となりました。北京では、タクシー運転手は車内で飲食・喫煙・睡眠することが習慣になっていました。その結果、タクシーの車内はニンニク臭や運転手の体臭が漂っていたそうです。
結局、悪臭のするタクシーは、数日間、営業停止となったそうです。タクシー運転手は、サービス業に携わっています。なので、やはり身なりに気をつけてほしいです。

その他にも例えばドイツでは、ユースホステルに宿泊していたドイツ人の女性グループが大量のデオドラントスプレーを使ったため、火災報知器が反応して消防隊が駆けつける、という出来事があったそうです。
欧米人は体臭が強いらしくて、香水やデオドラントスプレーを使う人が多いです。それにしても、火災報知器に検知されるほどスプレーを使ったということは、かなり大量にスプレーしてしまったようです。

体臭を軽減するための香水

香水

昔においては、香水は薬用や宗教的な事で使われていたそうです。しかし現在では、主にファッション的な楽しみ目的で使われています。

その他では「礼儀」や「たしなみ」として、香水を使うようです。特に欧米人の方は、東洋人と比べて体臭があるようです。なので体臭を軽減するために香水を使う場合もある、と聞きます。
しかしどんな人にも、多かれ少なかれニオイがあります。なのでずっと昔から「そのニオイ」を消すために、香水が使われてきました。

香水を付ける場合は、汗をかいていない時、理想を言えば「お風呂上り」の時に付けると良いです。体が綺麗な状態だからです。
「香水の香り」は体に付けると、どうしても汗や体臭と混ざり合ってしまいます。よって体が汚れていると、「香り」が本来のものから徐々に変わってしまいます。

ちなみに香水を付けるタイミングの目安は、「香り」をまといたい時の30分ほど前です。外出先で香らせたいなら、家を出る30分前に香水を付ける事になります。そうすれば一歩外に出た時から、ほのかに「香り」がする状態になっています。

また、香水は揮発性の物なので、時間が経つにつれて「香り」も変わってゆきます。その揮発性という性質を考慮して、香水を付ける部位を選ぶ事もあります。体の体温が高めの所で、脈が打っている部分に香水を付けると、効果的に「香り」を漂わせる事ができます。

なお、同じ香水を付けても、人によって「香り」が微妙に変わるそうです。なぜなら、「香水そのものの香り」と「体臭」が「混ざり合った香り」になるからです。

加齢臭対策のための香水

多くの人は40歳を過ぎたあたりから、体臭がだんだん強くなってきます。このニオイが「おやじ臭」などと言われているニオイです。加齢臭のことです
この加齢臭には体から出ているニオイの他に、口臭や便のニオイなども含まれています。これらのニオイは年齢を重ねるにつれて、少しずつ強く出てくるようになります。

近年、中高年の男性の方で香水を付ける人がいる、と聞きました。その理由の一つは、ビジネスシーンにおける加齢臭対策のためだそうです。どうやら加齢臭を抑えるために、香水が利用され始めているようです。香水とは、本来体臭を消すために付ける物でした。そう考えると、理に適っていると言えます。

実際のところ本人は、加齢臭について「それほど気にしていない」かもしれません。しかしそうは言っても、周りの人が気にしています(不快に思っています)。なので香水で体臭を消す事は、本人のイメージダウンを防ぐことに繋がるでしょう。
一昔前と違って現代は、清潔感について「より厳しい考え方が広まっている」と言えます。ビジネス上のエチケットとして、香水の利用を検討してみましょう。

しかし香水を付けることで、加齢臭を完全に消すことは無理かもしれません。悪く言えば、加齢臭を「ごまかす程度」になります。

香水の付け方

加齢臭が気になるから香水を付けたいと考えている場合、適切な方法で香水を付けるようにすれば特に問題ないと思います。
その方法の一つとして、最初に消臭スプレーなどを使用して体臭を一度消すようにします。その後に香水を付けます。
香水の付け方は、直接香水を肌に付けるのではなくて、シュッと一吹き香水を撒いて、その下を自分がくぐって付けるなどします。香水が身体全体に薄く付くような感じにすると良い、と思います。

加齢臭対策や体臭対策として香水を使用する人は、付け過ぎてしまう傾向があるそうです。「体臭」と「香水の匂い」が混ざらないようにするためにも、香水を控えめに付けるようにしてください。例えば、隣にいる人に「香水の匂い」を感じさせてしまうなら、それは「付け過ぎ」と判断しても良いと思います。
「体臭」と「香水の匂い」が混ざると、悪臭になってしまう可能性があります。ご注意ください。

また、加齢臭や体臭の対策として香水を付ける時、手首や首などに香水を付けることがあるかもしれません。そうした場合、着ている洋服にも「匂い」が付いてしまう可能性があります。
そのままにしておくと、香水と体臭と加齢臭が混ざったニオイが洋服に付いたままになってしまいます。香水を付けたら、出来るなら「その洋服」をクリーニングや洗濯などして、ニオイを一度消すようにしましょう。

「綺麗なままでいたい」と意識しましょう

今では男性が香水を付けていても、そんなに珍しくないと言えます。なのでエチケット対策においても、適切な香水を利用したいものです。
あと、「香り」と言ったら、香水だけでなくて整髪料やアフターシェイブに香料が入っている物もあります。あえて香水を使わずに、香り付きの男性用化粧品を利用する事で、体に「香りをまとう」という「やり方」もあります。

加齢臭そのものを消すためには、加齢臭対策用の石鹸など、専用の美容製品を使うほうが良いでしょう。香水だけでニオイを消そうとすると、かえって悪臭が出てきてしまう可能性があります。
あと、いつも体を清潔に保つことも必要なことになります。汗をかいた時など、お風呂やシャワーで体を清潔にしましょう。
また、気持ちの面でも、「歳を重ねても綺麗なままでいたい」と意識しましょう。そう思っていると、体を清潔に保つための行動を実行できると思います。