美肌水に用いられる尿素は、尿に含まれているから危険?一般的に安全と言える

美肌水の材料に、尿素が使われています。

尿素は、人間や動物の尿に含まれている、と聞きました。
そんな尿素は、危険でしょうか?

美肌水に用いられる尿素は、一般的に安全です。
例えば、尿素の濃度が適切なら、特に問題ありません。

美肌水を正しく使用して、お肌のお手入れをしてください。
そうすれば、尿素が原因の肌トラブルは起きないでしょう。

美肌水に用いられる尿素は、尿に含まれている成分だから危険?

美肌水とは、簡単に言うと、水に尿素を加えたものです。
肌の保湿や角質ケアに効果がある、と言われている化粧水です。

しかし、尿素と聞くと、尿に含まれている成分というイメージが強いです。
そのためでしょうか、尿素の安全性に疑問を持つ方がいます。

ここでは、そんな尿素の安全性について、ちょっと調べてみました。

尿素
尿素・イメージ画像

一般的に安全と言える、美肌水に用いられる尿素

尿素は、化粧品の一つである美肌水の材料に用いられています。
美肌水を手作りする際、尿素(窒素を約46%含む窒素肥料、100%尿素)を材料として、使います。

一般的に、美肌水に用いられる尿素は、安全と言えます。

尿素は、天然保湿因子です

尿素は、人間や動物の尿に含まれている有機化合物で、タンパク質の代謝産物です。

そんな尿素は、皮膚にも存在する天然保湿因子の一つです。
よって、尿素は安全性が高いとされています。

尿素は、角質層の水分保持能力を高めたり、古い角質を除去したりする効果があります。

アレルギー反応や副作用を起こす可能性は、低いです

尿素は、皮膚に刺激を与えない低分子であり、アレルギー反応や副作用を起こす可能性は低い、とされています。

尿素が皮膚に刺激を与えない低分子である理由は、尿素が皮膚の天然保湿因子の一つであるためです。

尿素は、保湿効果があり、皮膚に刺激を与えません。
そのため、アレルギー反応や副作用を起こす可能性が低い、とされています。

ちなみに、尿素は低濃度(10%以下)の場合は、保湿剤として使用されます。
高濃度(10%を超える)場合は、角質軟化剤として使用されます。

合成尿素は、安全で衛生的です

尿素は、人間や動物の代謝産物として知られていますが、実は化学的に合成されたものもあります。

化粧品に使用される尿素は、合成尿素と呼ばれるものです。
天然の尿素と同じ分子構造を持ちます。

合成尿素は、アンモニアと二酸化炭素を反応させて生成されます。
この反応は、高温高圧の条件下で行われるため、細菌やウイルスなどの有害な微生物は除去されています。

また、合成尿素は厳しい品質管理のもとで製造されるため、不純物や重金属などの有害物質も含まれていません。

以上のことより、合成尿素は安全で衛生的な原料と言えます。

肌トラブルが起こるなど、危険性がある高濃度の尿素

一般的には安全と言える尿素ですが、危険な側面もあります。

尿素には濃度によって刺激性が変わる、という特徴があります。
基本的に、尿素の濃度が10%以下であれば、安全に使用できます。

しかし、尿素の濃度が10%を超えると、皮膚に「赤み」や「かゆみ」などの肌トラブルを引き起こす可能性があります。

美肌水を手作りする時は、尿素の濃度に注意してください。

もしも尿素の濃度が高すぎると、肌の角質層を溶かしてしまうことがあります。
これにより、肌のバリア機能が低下し、乾燥や刺激に対して敏感になります。

また、高濃度の尿素は、皮膚のpHを変化させることがあります。
よって、肌荒れやアレルギーの原因になることが考えられています。

皮膚のpHの変化は、皮膚に住む常在菌の種類やバランスにも影響を与えます。
常在菌は、皮膚の免疫機能や炎症反応に関与しています。

尿素に対しては、以上のような危険性が指摘されています。
なので美肌水を使用する際は、念のため、尿素の濃度に気をつけてください。

メリットがある、美肌水に尿素を用いること

化粧水
美肌水・イメージ画像

多くの場合で、美肌水に尿素を用いることは、肌にメリットをもたらします。

美肌水に尿素を用いる目的としては、保湿効果を高めることがあります。
尿素は、角質層に浸透して水分を保持する能力があります。

また、尿素には、角質層の細胞間脂質を整えてバリア機能を強化する作用もあります。
これにより、肌の乾燥や荒れを防ぎ、しっとりとした肌に仕上げます。

尿素には、角質除去や皮脂分泌調整などの効果もあります。
これらの効果は、「肌のくすみ」や「毛穴の詰まり」などの肌トラブルを改善します。
肌に対して、透明感やツヤを与えます。

また、尿素は、皮膚の表面にある細菌や真菌の増殖を抑える抗菌作用も持っています。

以上の理由から、尿素は乾燥肌や敏感肌などの肌トラブルに効果的な成分と判断されています。
よって、尿素は、美肌水や美容クリームなどの化粧品に配合されています。

尿素を含む美肌水を注意して使うと、不安を軽減できます

尿素を含む美肌水や化粧品は、ほとんどの場合、安全と言えます。

だけど、やっぱり不安を感じる。
そのような方は、尿素を含む美肌水や化粧品を使用する際、以下の点に注意して使ってください。

注意して使うことで、尿素に対する不安を軽減できます。

使用する前に、自分の肌に対してパッチテストを行う

尿素を含む美肌水を使用する前に、パッチテストを行いましょう。

例えば、少量の美肌水を、耳の後ろや腕の内側などに塗ります。
24時間後に、皮膚の反応を確認します。

肌の「赤み」や「かゆみ」という肌の異常があれば、美肌水の使用を中止してください。

尿素に対しては個人差があり、皮膚に合わない場合もあります。

使用する前に、尿素の濃度を確認する

美肌水を使用する前に、美肌水の「尿素の濃度」を確認します。

自分の皮膚の状態において、尿素の濃度が適切か、確認します。

一般的には、乾燥肌や角質過剰な肌には、高濃度の尿素(10%を超える)がおすすめです。
敏感肌や薄い肌には、低濃度の尿素(5%以下)がおすすめです。