在庫ゼロで商売、ドロップシッピング
ドロップシッピングという経営方法

ネットショップよりも簡単に開店できるドロップシッピングという方法があります。
ドロップシッピングとは、商品の在庫を持たずに商品を販売できるという、ネットショップの経営方法の一つです。
2006年頃に、インターネット・ビジネスの新しい手法として注目されました。
ドロップシッピングは、自分で商品を販売して、決済や配送はドロップシッピング・プロバイダ(DSP)が代行する、というサービスです。
個人のウェブサイトやブログ、メールマガジンにおいて商品を販売して、商品が売れたら、決済や配送はドロップシッピング・プロバイダが行ないます。
この「仕組み」のため、販売者は商品を無在庫で販売できます。
もしも在庫ゼロで取引できるなら、商品の仕入れ費用や在庫の保管場所は必要ありません。そして「仕入れ」や「在庫管理」「商品の発送」という手間を省けます。ちょっと考えただけでも、ネットショップの運営と比べてとても簡単だと思えるでしょう。
そんな「ドロップシッピングの仕組み」は、アフィリエイトに似ています。違う点として、取り扱う商品の価格を、ある程度自由に決められる点です。
商品の販売価格から卸値を引いた金額が、収入となります。自分が決めた価格設定によって、「利益を増やせる仕組み」となっています。よって収入においては、アフィリエイトよりも増える可能性があります。
直送
ドロップシッピングとは、日本語に訳すと直送という意味です。
どういうことかと言うと、お客様からの注文を受注したら、商品メーカーが商品を、直接お客様に発送するというシステムです。
簡単に言うと、インターネットの委託販売と言えます。
ドロップシッピングでは、通常は、
- お客様
- ドロップシッパー
- ドロップシッピング・サービス・プロバイダ
- 商品メーカー
の4つから成り立っています。
ショップのオーナーを、ドロップシッパーと言います。
ドロップシッピングのシステムを提供する企業を、ドロップシッピング・サービス・プロバイダと言います。
ドロップシッピングでは、「仕入れ」や「発送」の手間を省けます。
一般的なネットショップの場合は、「仕入れ」や「在庫の管理作業」に追われることになります。
しかしドロップシッピングの場合は、ご自分が契約したドロップシッピング・サービス・プロバイダが、この作業を代わりにやってくれます。「商品の仕入れ」は不要です。
よって、ショップオーナーの手間と時間を大幅に省けるので、とても簡単にネットショップを運営できます。
最大の特徴、在庫ゼロ
最大の特徴は、ショップ経営者が在庫を持たなくても良いということです。これは本当に簡単で便利です。ネットショップの在庫管理で、悩む必要がないからです。
それにメーカーから届く商品は、ご自分のショップの名義で発送されます。なので「お客様」から見れば、メーカーから直接届いたのではなく、ご自身のショップから買ったと思っていただけます。
ショップ経営者は商品の在庫がゼロであっても、ショップ経営者として、自由に商品を販売できます。この点が、最大の特徴だと思います。
仕入れ費用の出費なし
なおドロップシッピングでは、商品が実際に売れると、売れた分だけ利益が入ってきます。この点は、ネットショップと同じです。
商品の仕入れ費用においては、「違い」があります。
普通のネットショップの場合は、もしも20,000円のカバンを20個仕入れて、一つも売れなかったら、400,000円の赤字となってしまいます。
しかしドロップシッピングでは、在庫はありません。なので全く売れなくても、仕入れ費用の出費はありません。この点がネットショップの運営と大きく違う、と言えます。
ドロップシッピングには、在庫を持つ必要がない、商品の価格を決定できる、というメリットがあると言えます。
ですがドロップシッピングは、ネットショップと同様に商品販売と言えます。なので、顧客対応が必要となります。商品が「返品」された時や「在庫切れ」になった時など、責任を持って対応する必要があります。
また、ドロップシッピング・プロバイダではなくて、販売サイト(ドロップシッパー)が顧客情報を管理する場合は、情報が漏れないよう厳重に管理する必要があります。
ネットショップの在庫管理
ここでは参考として、従来のネットショップの在庫管理について確認したいと思います。
お客様が、ネットショップのオーナーに注文します。
ショップオーナーは、既にメーカーから仕入れてある商品を、お客様に発送します。
ネットショップのオーナーが実際に商品を発送するので、商品の発送時に、独自の工夫を行なえます。

もしも大量の商品を仕入れると、粗利率が高くなるというメリットもあります。しかし、在庫の調整が必要となります。売れ残ると「その分だけ」損します。
また、「仕入れ」や「発送の業務」に時間を取られることになります。場合によってはスタッフを雇って、発送の作業などを依頼することになります。
「売り切れ」というデメリット
在庫ゼロで商売できるというメリットがあるドロップシッピングですが、デメリットと言われている点もあります。
お客様から注文を受けた時は商品の在庫があったけれど、
ショップオーナーが商品メーカーに発注した時には、
その商品が既に売り切れになっていた。
このような売り切れトラブルに遭う可能性がある、と言えます。
例えば「お客様」から注文を受けて、
10分後に商品メーカーに発注した場合、
その10分の間に、発注した商品が「売り切れになった可能性」があります。
「売り切れ」なので、お客様の注文をキャンセルすることになります。
ですが「お客様の立場」から見ると、商品をネットショップの買い物カゴに入れた時点では、
という納得できない状況になります。
これは、お客様からの信用を失うことになるでしょう。ドロップシッピングで商売をする場合、このリスクを受け入れる必要があります。