色んな場面で使われているアップライトピアノ

アップライトピアノ普及の背景

学校の歴史の授業などで産業革命について聞いたことがある、と思います。実は産業革命は、ピアノに対しても大きな影響を与えました。それは低価格化やアップライトピアノの普及です。アメリカにおいて、ピアノが大量生産されました。それによる低価格化が進みました。同時に市民のピアノ愛好家において、アップライトピアノが普及しました。

しかしその後、第二次世界大戦という大きな戦争が起きました。この戦争によってヨーロッパ地域は荒廃してしまい、ドイツのピアノメーカーなどはピアノを製造できなくなりました。
ですが、この対戦において戦勝国であったアメリカでは、ピアノの製造が続けられました。アメリカにいたスタンウェイ氏は、第二次大戦後もピアノを製造し続けました。その結果、コンサート・グランドピアノの分野において注目を集めていきました。

もともとスタンウェイ氏は、ドイツからアメリカに渡った人です(1849年当時)。そして1853年に、スタンウェイの一族たちは、アメリカのNYにてアップライトピアノの製造を始めました。
第二次世界大戦のダメージから免れたスタンウェイの一族たちは、戦後もピアノの生産を続けて行くことで、世界におけるピアノのシェアを独占するようになりました。そして一流のピアニストたちが愛用するピアノとなりました。

身近なピアノ

本来ピアノと言えば、グランドピアノを意味しています。やはりグランドピアノには、「豊かな響き」や「多彩な音色」、「幅広いダイナミックレンジ」という表現力があるからです。
ですが狭いスペースにピアノを置きたい場合、アップライトピアノを選ぶ事が現実的と言えます。グランドピアノを置く際、結構広いスペースが必要だからです。

アップライトピアノアップライトピアノは一般家庭を始め、学校幼稚園という施設でも広く使われています。とても身近なピアノと言って良いでしょう。もしかしたら音楽にあまり縁の無い人においては、ピアノと言ったらアップライトピアノを思い浮かべる人も多いかもしれません。
ちなみにグランドピアノに対しては、プロがコンサート演奏などで使うピアノというイメージが強いかもしれません。