読み込めないエクセルファイルのデータを、復元する方法

エクセルのファイルが突然、開けなくなったり、データが消えてしまったという経験はありませんか?

そんな時、どうすれば大切なデータを復元できるか、悩む方も多いでしょう。

この記事では、エクセルファイルのデータ復元方法について解説します。
初心者でも簡単に実践できる手順も、紹介します。

データの復元方法を知っておくことで、万が一のトラブルにも安心して対処できます。

エクセルファイルを開く時に、「開いて修復」を実行する

エクセルのファイルを開けない時、データ復元方法の一つに「開いて修復」を実行する、という方法があります。

データの一部だけ損傷という軽度の損傷なら、ファイルを開く時に「開いて修復」機能を使うことで、自動的に損傷を復旧できます。

  1. エクセルを起動して「ファイル」-「開く」を選択して、開けないファイルを選択します。
  2. そして「開く」ボタンの右側の「▼」をクリックして「開いて修復」を選択します。
  3. ダイアログの「修復」ボタンをクリックします。

入力されている書式や数式などは、失われてしまう場合があります。
しかしデータを復元できる可能性は、高いようです。

「開いて修復」を実行時、「データの抽出」を選択して実行する

また、通常の復旧ができない場合でも「データの抽出」を実施できます。

操作の手順ですが、

  1. まずは先程の「開いて修復」を試みて修復できないようなら、「データの抽出」を実行します。
  2. 「開いて修復」を実行時、ダイアログの「データの抽出」ボタンをクリックします。
  3. そして「数式を回復する」「値に変換する」の順に、データ復元を試みます。

エクセルファイルの損傷は、書き込み時のエラーや物理的な破損など、様々な原因が考えられます。

これらの破損では、データ全体が損傷していることは少ないです。

「一部のみ」が損傷していることが多いようです。
このような時は、データを復元できる可能性があります。

マイクロソフトエクセル

エクセルファイルの拡張子を変える

エクセルファイルを開けない時、データ復元する方法の一つとして拡張子を変えて読み込んでみる、という方法があります。

エクセルの場合、「.xls」という拡張子を「.csv」に変更してみます。

エクセルを始め、アプリケーションのデータには、その元になるファイルフォーマットがあります。エクセルならばCSV形式というファイルフォーマットです。

ファイルが破損している場合、この元になるファイルフォーマットで読み込んでみると、うまく読み込める場合があります。

エクセルの「外部参照式」機能を利用する

エクセルファイルのデータを復元する一つの方法として、「外部参照式」と呼ばれる機能を利用する方法があります。

この機能を利用すれば、どうしても読み込めないエクセルファイルのデータを復元できる場合があります。

どうしても開けないエクセルファイルをあえて開こうとはせずに、リンク先でセルの内容を表示させるという方法です。

この方法によって、開けないエクセルファイルのデータを抽出できる場合がある、ということです。

  1. 新規のブックを2つ開き、片方のブックのセルに残りのブックのセルをリンクさせます。
    例えば「Book1」と「Book2」を開いて、「Book1」のセルに「Book2」のセルをリンクさせます。
  2. 「Book1」のリンク元の編集を、行います。
    そのリンク元を、「Book2」から「開けないエクセルファイル」に変更します。

なお、この方法を利用して復元できるデータは、「文字列と数式のみ」です。

データの種類は限られていますが、どうしても開けないエクセルファイルのデータを復元したい場合に、試してみると良いかもしれません。

別のエクセルブックにある値を参照する、外部参照式

エクセルは、単一のブック内だけの表計算ではなく、複数のブック間でリンクできます。
つまりリンク元のブックの数値などを、別のブックに読み込めます。

リンク元のブックで数値を変更すれば、リンク先のブックの数値も自動的に変更されます。

ブック同士をリンクさせておけば、同じ数字を何回も複数のブックに入力する必要はないです。

このような機能を外部参照式と言います。

ワードで、エクセルのデータを読み込む

エクセルで作業中に、なんらかの原因でエクセルがうまく稼動しない時があります。
こんな時は、ワードでエクセルのデータを復元できる場合があります。

  1. ワードの「ファイル」メニューから「開く」を選択して、開けないエクセルファイルを選びます。
  2. ファイルの変換の画面が表示されるので、「Microsoft Excelワークシート」を選択して「OK」をクリックします。
  3. 開くワークシートを「変換するシート」で選択できます。
    しかし、ブック全体を選択するとデータが異常になることがあるようです。
    そのため、ワークシートごとに開いてデータを抽出した方が良いようです。
  4. ワードで抽出されたデータをエクセルの新規ブックに貼り付けて、名前を付けて保存します。
    以上で、データの復元が完了となります。

ワードは通常の文書ファイルだけでなく、エクセルファイルも開けます。
よって、表計算のデータを抽出できます。

この機能を利用すると、壊れたエクセルファイルのデータを復元できる可能性があります。

ただし、この機能で復旧できるのは、「文字列と数式のみ」となっているようです。
書式やオブジェクト、数式のマクロなどは消えてしまいます。

ワードによって復元されたデータは、表形式で表示されます。
なので、そのままコピーして、エクセルに貼り付けて保存できます。

ワードでエクセルファイルを読み込む機能を、インストールする

ところで、ワードでエクセルファイルを開く際に、「この機能は現在インストールされていません」と表示されることがあるようです。

その時は「はい」を選択すれば、インストールが始まります。
その後、エクセルファイルを読み込めるようになります。

アクセスで、エクセルのデータを読み込む

アクセスで、エクセルのデータを読み込んでデータ復元する、という方法もあります。

アクセスは、データテーブルとしてエクセルデータを取り扱えます。

よって、アクセスを利用して、エクセルから読み込めなかったデータを読み込み、データを復元できる場合があるようです。

エクセルの「アプリケーションの自動修復」を実行する

エクセルの動作が不安定なため、エクセルファイルを開けない場合、エクセルのデータ復元方法として「アプリケーションの自動修復」という方法があります。

エクセルを起動して、「ファイル」-「ヘルプ」-「アプリケーションの自動修復」を選択してください。

不安定なアプリを直す機能、「アプリケーションの自動修復」

ウィンドウズで使用するアプリケーションソフトは、「応答なし」の時に実施した再起動などの操作によって、アプリのプログラムが壊れてしまう場合があるようです。

これによって、アプリの特定の機能が使えない、またはアプリの動作が不安定となって、データ自体を開けなくなってしまうようです。

エクセルには、このような不安定な状態のアプリケーションソフトを、自動で修復する機能が付いています。

「アプリケーションの自動修復」という機能です。
この機能を実行して、エクセルアプリの動作を直します。

エクセルアプリの動作が安定したら、エクセルファイルを読み込んで、データの復元を試みましょう。

「マイクロソフトオフィスの修復機能」を実行する

エクセルを起動して「アプリケーションの自動修復」を試みても、ファイルが開かず、データを復元できない場合があります。

このような時は「マイクロソフトオフィスの修復機能」を、利用してみるといいかもしれません。

例えば「コントロールパネル」-「プログラムの追加と削除」から、この修復機能を実行できます。

この操作は、再インストールすることに近い操作です。
そのため、エクセルに致命的な問題があったとしても解決できる場合が多いようです。

マイクロソフトオフィスを再インストールする

「マイクロソフトオフィスの修復機能」を行なってもデータを復元できない場合は、完全にマイクロソフトオフィスを削除して、再インストールすることも検討してください。