掃除機を選ぶ基準になる、掃除機の方式

掃除機の選び方に迷っている方へ、最適な解決策をご提案します。
家庭用掃除機の主な方式として、紙パック方式とサイクロン方式が存在します。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを、ご存知でしょうか。
本記事では、掃除機選びの基準となる「方式」に焦点を当て、その違いや選び方のポイントを、解説します。
手を汚さずに衛生的に使いたい方や、部屋の空気を清潔に保ちたい方に、役立つ情報をお届けします。
掃除機の方式による、掃除機の選び方
掃除機の構造による分類として、方式による分類があります。
現在の日本では、以下の2つが主流になっています。
- 紙パック方式
- サイクロン方式
この方式で掃除機を選ぶ場合、以下の「おすすめ」があります。
- 手を汚したくない人には、「紙パック方式」がおすすめです。
- 部屋の空気を清潔に保ちたい人には、「サイクロン方式」がおすすめです。
掃除機が吸い取ったゴミを紙パックに収める、紙パック方式

掃除機を選ぶ際に、一つのポイントとなるのが「ゴミの収集方法」です。
その中でも、特に注目されるのが紙パック方式です。
紙パック方式とは、ゴミやホコリを吸い取って、掃除機の内部の紙パックに収めるタイプです。
この方式は1980年代に開発され、長年にわたって、多くの家庭で利用されている優れた構造です。
紙パック方式の掃除機は、もともとはホコリやゴミが、掃除機の内部に詰まるのを防ぐために開発されました。
紙パックは、吸い取ったゴミを効果的に収納し、掃除機内部が汚れないようにする役割を果たします。
この構造により、掃除機の性能を長く維持できます。
ゴミに触ることがないから衛生的、紙パック方式の長所

紙パック方式の最大の特徴は、その構造にあります。
紙パックは、それ自体がフィルターの役割を果たしています。
ゴミやホコリを、効果的に閉じ込めることができます。
また、紙パックがゴミでいっぱいになったら、簡単に捨てることができます。
ゴミに直接触れる必要はないので、衛生的にも優れています。
以下に、長所を簡単にまとめます。
- 衛生的:ゴミに直接触れることなく処理できるため、手を汚すことがありません。
また、ゴミが飛び散る心配もないため、清潔な環境を維持できます。 - 簡単なメンテナンス:ゴミがいっぱいになった紙パックを、取り外して捨てるだけで済みます。
そのため、メンテナンスが非常に簡単です。 - 手頃な価格:紙パック自体の価格は、比較的安価です。
よって、経済的に利用しやすい点も魅力です。
ゴミが溜まると吸引力が低下するなど、紙パック方式の短所
一方で、紙パック方式にも、いくつかの短所があります。
例えば、紙パック内にゴミが溜まりすぎると、吸引力が大幅に低下します。
このため、定期的に紙パックを交換する必要があります。
また、掃除機の排気から発生するニオイやホコリが、気になる場合もあります。
以下に、短所を簡単にまとめます。
- 吸引力の低下:紙パックがいっぱいになると、吸引力が低下します。
そのため、定期的に交換が必要です。
交換を怠ると、掃除機の故障の原因にもなります。 - 排気のニオイ:長期間使用した紙パックは、排気からニオイが発生することがあります。
これが、不快に感じられることもあるでしょう。 - ランニングコスト:紙パックは使い捨てであるため、定期的に、新しい紙パックを購入する必要があります。
そのため、長期的に見るとランニングコストがかかります。
遠心力で空気と塵を分離する、サイクロン方式

サイクロン方式の掃除機は、遠心力を利用して空気と塵を分離する画期的な技術です。
その原理は、円錐形の筒の中で空気の渦を作り、遠心力で空気と塵を分離するというものです。
空気の渦は「つむじ風」であり、まさにサイクロンです。
具体的に言うと、吸い込んだ空気が円錐形の筒の中で高速回転し、遠心力によって塵やゴミが、筒の内側に押し付けられて分離されます。
これにより、空気は清浄化され、ゴミはダストカップに集められます。
そんなサイクロン方式は、1980年代にはすでに誕生していました。
だけど、日本では比較的遅れて普及しました。
日本でサイクロン方式が注目されたきっかけは、英国の家電メーカーであるダイソンの掃除機が、登場したことによります。
ダイソンの掃除機は、世界的に大ヒットし、日本でも一躍人気となりました。
掃除機からの排気が清潔、サイクロン方式の長所
サイクロン方式の掃除機は、排気がとても清潔です。
よって、部屋の空気を清潔に保てます。
また、紙パックは不要です。
これは、吸引力を持続させるためには大きなメリットです。
そして紙パックを購入し続ける必要もなく、ランニングコストが安く済みます。
以下に、長所を簡単にまとめます。
- 排気が清潔:サイクロン方式の掃除機は、塵やゴミを効果的に分離するため、排気が非常に清潔です。
これにより、部屋の空気を清潔に保つことができます。
特にアレルギー持ちの方やペットがいる家庭では、この特長が大きなメリットとなります。 - 吸引力の持続:サイクロン方式は紙パックを使用しないため、ゴミが溜まっても吸引力が低下しにくいです。
これにより、長時間の使用でも安定した吸引力を維持できます。 - ランニングコストの節約:
紙パックが不要なため、定期的な交換費用がかからず、ランニングコストを抑えることができます。
これにより、経済的にも優れた選択肢となります。
ダストカップの掃除が必要になるなど、サイクロン方式の短所
一方で、サイクロン方式にも、いくつかの短所があります。
- ゴミの廃棄時に、ホコリが飛び散りやすい:ダストカップを空ける際に、ゴミやホコリが飛び散りやすい、という問題があります。
これにより、ゴミ捨て作業が少し手間になることがあります。 - ダストカップやフィルターの掃除が、必要:サイクロン方式の掃除機は、定期的にダストカップやフィルターの掃除が必要です。
これにより、手を汚すことが避けられないこともあります。
さらに、フィルターの目詰まりが発生すると、吸引力が低下する可能性もあります。 - フィルターの交換が必要な場合も:
ゴミと空気が完全に分離されていない場合、フィルターが目詰まりして吸引力が低下することがあります。
このため、定期的なフィルター交換が必要になることもあります。
その他の掃除機の方式
掃除機は大きく分けて、紙パック方式とサイクロン方式の2種類があります。
他にも種類はありますが、家庭用掃除機の大半はこの2種類です。
他の掃除機の方式には、以下のものがあります。
- 排気循環方式
- 吸水方式
ヘッド部からの排気で床のゴミを集める、排気循環方式
排気循環方式は、排気をヘッド部に戻し、ヘッド部のノズルから排出することで、床のホコリを飛び散らします。
その飛び散ったホコリを吸い取る、という方式です。
ヘッド部からの排気を利用して床のゴミを集めるため、集塵の効率は良いです。
しかしながら、一般的な家庭では、あまり見かけない方式です。
普及していない理由としては、構造が複雑で価格が高くなることが考えられます。
あと、騒音の問題があります。
排気を再利用するため、動作音が大きくなることがあるからです。
よって、静音性を求める家庭には不向きかもしれません。
水分を含んだ物を吸い取る、吸水方式
吸水方式の掃除機は、水分を含んだゴミや液体を吸い取ることができる真空掃除機です。
一般的には、飲み物をこぼしたときや濡れた床を掃除する際に、使用されます。
長所は、以下の通りです。
- 多用途に使える:液体や湿ったゴミを吸い取ることができるため、キッチンや浴室、玄関など、さまざまな場所で活躍します。
- 衛生的な環境を保つ:水分を含んだゴミをしっかり吸い取ることで、カビや悪臭の発生を防ぎ、清潔な環境を維持できます。
短所は、以下の通りです。
- メンテナンスが大変:吸い取った液体や湿ったゴミは、定期的に処理する必要があります。
そのため、掃除機内部のメンテナンスが必要です。 - 吸引力が劣る場合も:一般的な掃除機と比べると、乾いたゴミを吸い取る際の吸引力が劣ることがあります。
紙パックとサイクロンの2択となる、家庭用掃除機
以上のように掃除機には、いくつかの方式があります。
ですが家庭用掃除機では、やはり紙パック方式とサイクロン方式の2択となります。
掃除機が欲しい場合は、この2つの方式から選べば良いです。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを踏まえて、自分のライフスタイルに合った方式を選んでください。
以下に、おすすめな人について、簡単にまとめます。
紙パック方式が、おすすめな人
手を汚したくない、簡単にゴミを処理したいと考える人には、紙パック方式がおすすめです。
また、掃除機の手入れが苦手な方や、ランニングコストを気にしない方にとっても、紙パック方式は便利な選択肢と言えます。
サイクロン方式が、おすすめな人
部屋の空気を清潔に保ちたい、コストを抑えたいという人には、サイクロン方式がおすすめです。
さらに、長時間の掃除でも吸引力が低下しにくいことから、広い部屋やペットのいる家庭にも適しています。